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1996年度簗川環境調査結果 (岩手県作成) |
表5.2.1事業による見通しと保全対策(植物) |
保全対象 | 確認状況 | 影響要因 | 影響予測 | 保全対策 | |||
現存植生・植物相 | ○コナラ林、ミスナナラ林、スキー植林、アカマツ植林、カラマツ植林が主体。 ○簗川・根田茂川沿いでは自然性の高い植生が分布。 ○岩着生の種、渓谷性の種、渓畔に生育する種が特徴。 ○確認植物種121科789種。 |
樹林伐採、 貯水、掘削、 土捨、盛土、 切土 土砂流出 工事排水 流況・水質の変化 |
◇直接的な影響 ・事業計画地(湛水域、ダムサイト廟辺、土捨場、原石山)の現存埴生128.32haの消失。 ◇間接的な影響 ・土砂流出による残存植物の生育阻害。 ・工事排水によるダム下流の河畔植生の生育阻害。 ・機材運搬などによる残存植生の損傷。 ・周辺植生の伐採による微気象の変化による残存植生構成種の変化。 ・湛水面付近での土質の湿性化による種組成の変化。 ・波浪浸食による湖岸林の林床植生消失。 ・供用後の流況、水質の変化によるダム下流の渓畔植生の生育阻害。 |
◆生態系の保全 ○湖岸樹林の保全 ○支渓周辺の残存樹林の保全 ○残存植生の保全 ◆周辺に調和した緑化 |
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自然性の高い植物群落 | クモノスシダ群落 |
梁川本川沿いの左岸岸壁上に点在。 | 貯水 | 湛水域内の群落1地点が消失。 | ○ダム下流の河辺植生の保全 ・土砂流入対策→土砂流出抑制工法 ・流況・水質の保全 →沈砂池、濁水処理施設の設置 →し尿処理施設 |
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ヤシャゼンマイ群落 ダイモンジソウ群落 |
簗川本川、梶田茂川沿いの湿潤な岩上に分布。 | 貯水、工事排水、土砂流出、流況・水質の変化 | 湛水域内の群落0.47haが消失。ダム下流に生育する群落の生育阻害。 | ||||
ツルヨシ群落 |
簗川本流、根田茂川沿いの河床に土壌が堆積したとこ ろに帯状に分布 |
貯水、エ事排水、土砂流出、流況・ 水質の変化 |
湛水域内の群落2.39haが消失。ダム下流に生育する群落の生育阻害。 | ||||
ネコヤナギ群落 | 簗川本流、根田茂川沿いの河床に礫の堆積したところで帯状に分布。 | 貯水、土砂流出、工事排水、流況・ 水質の変化 |
湛水域内の群落1.38haが消失。ダム下流に生育する群落の生育阻害。 | ||||
ハルニレ林 |
根田茂川沿いの中流域の河川沿いにまとまってみられる。 | 樹林伐採、土砂流出 | 湛水域内の群落2.23haが消失。 土砂流入による生育阻害。 |
○渓谷林の保全・支渓周辺樹林の保存 ・土砂流出対策 →土砂流出抑制工法 |
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サワグルミ林 |
簗川本流、根田茂川支流部で帯状、塊状に小面積で分布。 | 樹林伐採、土砂流出 | 湛水域、ダムサイト周辺、内沢土捨場地区で3.10haが消失。 土砂流入による生育阻害。 |
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ケヤキ林(落合のケヤキ林を含む) |
簗川本川と根田茂川合流部付近の急傾斜岩角地を中心に根田茂川沿いに分布。 | 樹林伐採、土砂流出、湖面の出現 | 湛水域、ダムサイト周辺で9.65haが消失。 湖岸周辺の群落の種組成の変化。 |
○落合のケヤキ林の保全 ・常時満水位面〜サーチャージ面までの群落の 保全 ・工事中の損傷防止 |
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アヤメ群落(細野のアヤメ群落) |
根田茂川西岸の細野地区。 | 改変区域には含まれない。 | ○細野のアヤメ群落の保全 ・付替道路、工事による損傷防止。 ・地域の特徴として活用。 |
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貴重な植物種貴 | フクジュソウ、ヤシャゼンマイ等27科35種 | 簗川、根田茂川を中心とした調査範囲の全域。 | 貯水、樹林伐採、土砂流出、流況・水質の変化 | 湛水域内、改変区域内で生育する個体の消失。 ダム下流域の水辺の種の生育阻害。 |
○移植可能なものは移植→移植適地の検討 ○地域の特徴種として活用。 |
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