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会派視察報告(参加はいせ志穂のみ)
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2012.08.10 南アルプス市・NPO法人フードバンク山梨 |
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視察日程 |
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15時以降は南アルプス市総合福祉相談課での視察。その後またフードバンクでお話しをうかがった。 |
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NPO法人 フードバンク山梨 |
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フードバンク山梨 | |||||||||||||||||||||||||||
1.資料 |
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2.説明(メモ) フードバンク山梨 ―理事長 米山さん
・ 食のセーフティネット事業の強化は『見えない貧困対策』 ・ 生活困窮と言うだけではなく、声を上げられない ・ フードバンクが制度として認められないと定着できない ・ 出来れば国策として備蓄米の供給や、余剰農産物の買い取り、食料品の寄付に伴う税の控除などを行う形に変えていきたい(合衆国ではそのような形になっている) ・ 厚労省の『生活支援戦略』の中にフードバンクを組み入れてもらいたい ・ 生活支援はすべて金銭によるものではなく、一部早期支援には現物支給を行った方が、その後の生活再建に有効と考える ・ 多くの企業で食品ロスを抱えているが、それはあまり出てこない ・ フードバンクについてご理解いただけないと、例えば「転売するんじゃないか」とか、ご協力いただけない事が多い ・ だからこそ広報やフードバンクへの視察(実際に来て見てもらうこと)が重要だと考えている ・ 命を支える食と心の絆を届ける事業だと考えている(箱詰め食品の中に手書きの手紙を入れるのもそういう考え方から) ・ 自立を妨げないように、食料品の配送は原則3ヶ月までとなっている ・ だからこそ、食料品支援と就労支援・生活相談はセットで行うべきだと考える ・ 生活困窮者の多くが、社会との関係が希薄(親戚や友人など、相談できたりする人がいない)という問題がある ・ 最近取り組み始めた『フードバンクファーム(遊休地を借りて食糧支援対象者が毎週金曜日に農業を行う取り組み)』は、困窮者が食料品を受け取るだけではなく、社会との関係を再構築するための事業 |
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フードバンクの箱詰め作業を体験させて頂きました |
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南アルプス市保健福祉部 福祉総合相談課 |
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南アルプス市 南アルプス市保健福祉部 福祉総合相談課 | |||||||||||||||||||||||||||
1.資料 南アルプス市が目指す福祉総合相談体制に向けた取り組み |
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2.説明(メモ)
・ 2003年4月1日、6町村が合併して出来た ・ 地域包括ケアシステムを実施している ・ 深刻な生活困窮などに陥る前の、予防・発見システムを作り出したい ・ 高齢福祉・児童福祉・しょうがい福祉などの区別を廃し、相談窓口を一本化 ・ これにより、主訴がはっきりしない、あるいは複合的な課題の相談も含め、少しでも多くの声を聞く・相談を受ける体制を構築 ・ 相談員は相談業務に専念する事としながらも、組織改革による職員増員をせず、それぞれ専門員を抱える以前の各課を統合
@ 福祉総合相談体制について
・ 合併により地域福祉計画の策定が必要になり、アンケート調査を行ったが「市役所に行きづらい」「相談するのに何処に行ったら良いか解らない」という回答が多かった ・ 上記を受けた検討が内部で続けられてきたが、2008年に職員提案により決定 ・ 3年間の準備期間を経て、今年度4月から開始 ・ 福祉部内での縦割りを止めること、職員が庁内で相談を待つのではなく地域に出かけて行くことを優先している ・ 市職員だけで市全域の情報を直に把握出来るとは考えていないが、誰かが情報を入れてくれるような体制を作るよう考えている ・ 顔が見える関係を作るために、まずアンテナを増やしたい ・ 民生委員やNPOに期待しているし、良い関係を作るために努力している
A フードバンク山梨との協力体制について
・ 食糧支援は生保を受け入れられない人や、今まさに困っている人(行政手続きの完了を待つ時間的ゆとりのない人)への対応にとても有効 ・ フードバンクからの支援物資を市が手渡す方式 ・ その際、生活相談・就労支援をセットにしている ・ 食糧支援を希望する世帯には必ず相談事があるが、なかなか自分から相談窓口に来ない、あるいは来られない人が多い ・ 約2週間に1度の食糧支援を受け取りに来る際に、生活困窮の根本的原因を解決するよう、相談員が対応 ・ 現物支給があるとつながっていられる、という利点がある ・ フードバンク山梨とは昨年まで『市民提案共働事業』を行っていたが、事業期間の終了により、今年度からは市が同団体の賛助会員になり会費を払うという形にしている ・ 年齢などの理由で就労がなかなか難しい方々を対象に『フードバンクファーム』の事業を始めた ・ 食糧支援を受けている中から希望者は週に一回、市の遊休地を利用して農業を行っている ・ 生活困窮に陥る原因の1つとして、無縁社会・孤立社会の広がりがあると考える ・ 耕作を通じたつながりを作り、そこからの脱出を計りたい ・ それによって就労意欲も刺激される |
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V.全体の感想 南アルプス市はバスや電車の便が非常に悪く(私も甲府駅からタクシーでしか行けませんでした)、自家用車を持っていないと生活できないだろうな、と思えるところでした。生活保護の人はどうやって移動しているんだろう…… 雇用保険の下にあるセーフティネットが、いきなり『最後のセーフティネット(生活保護)』というのは、ひじょ〜ぉに問題があると以前から思っていましたが、この『福祉総合相談体制』と『フードバンクシステム(と、言う名の現物給付)』の二つは、現存の生活支援システムの不備を補うものだと確信しました。 この視察を元にして行った盛岡市議会2012年9月定例会での一般質問 |
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