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会派(改革・みらい)視察報告
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2010.02.03〜02.04 札幌市 ※会派視察ですが行ったのはいせ志穂1人です |
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「子どもの最善の利益を実現するための権利条例制定」等、子ども支援施策
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2010.02.03 札幌市 子ども未来局 |
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1.子ども未来局の設置について |
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2.札幌市子どもの最善の利益を実現するための権利条例の制定について 条例設定は2003(H15)年に就任した現市長の公約。 それ以前も「児童の権利条約」のパンフレットなどを配布し条例設定に向けて議論を高めたが、2007(H19)年に条例案が議会で否決された。 その後、市長再選。2度目の条例案策定に入る。 2008年、条例案を議会提出した際は、反対陳情が約420件、賛成陳情が約300件という状況。 <反対意見の主な内容> ・権利を盾に様々な注文をつけてくる大人が増えるのではないか。 ・日本は児童の権利条約を批准しているから、敢えて作る必要はない。 ・児童の権利条約は発展途上国向けの条約ではないか。 ・児童虐待に対する対策を立てれば条例制定は必要ない。 ・オンブズマンなどが学校に入ってくるのは困る。混乱を招く。 <条例制定後の状況> ・殊更、条例を持ち出してどうこう言ってくる大人がいるという報告は受けていない。 ・児童の権利をどう教えるのかについて教師の研究会があり、授業に題材として使用している学校もある。 ・先月、小中学校の実践発表会を行った。 ・今後どのように実践し浸透させていくか、市では計画づくりの段階。 |
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3.私の感想 「子どもの社会参加」というテーマをずっと追いかけてきた私としては、2001年に川崎市で「子どもの権利条例」が制定されてから、もう10年ちかく過ぎようとしているのに、この「子どもの権利」という考え方が広がっていかないのはなんなんだろう?と思うわけです。 以前から「ひょっとして…」とは思っていましたが、今回、札幌でお話を聞いてはっきりしたことはこの「権利」という言葉にアレルギーを持つ人が多いんじゃないか、ということ。どうしてこんなになっちゃったのかは解らないですが… 「あなたには権利なんてない」って言われれば、多くの人が「ガ〜ン!」ってなっちゃうと思うんですけれど。 だから子どもにも当然権利はある、ってどうして思えないのかが不思議です。 多分、この「権利」っていう考え方が、日本にとってはまだ新しくなじみが無いものなのでしょうね。 一部の方々は「自分以外の(例えば子どもの)権利を認めた分だけ、自分の権利が目減りする」と感じている様な気がします。 権利ってそういうものじゃないでしょ?と私は思うのですが。 本当に多くの方々が「子育て支援」を口にするけれど「子ども支援」を言う方は少ない、と私は思っているので、このテーマは更に研究していきたいと思っています。盛岡でも条例を作りたいですし。 日本でも、子どもの貧困について言及されるようになりました。社会が「子どもの権利」を認めることは、多様な人たちが共生する社会をつくるという考え方を進めるだけではなく、困難を抱える子ども達に手を差し伸べる施策に直接繋がっていく時代になってきたと、最近では考えています。 |
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子どもアシストセンターについて
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1.子どもアシストセンターの概要 子どもアシストセンターホームページ 子どもの権利救済機関で、面談・電話・メールでの相談を受け付けている。(メールで相談を受け付ける機関はあまりないが、実際にやってみると何度かのやりとりの後に面談に来るケースもあり、有効な手段であると実感している) 法的位置付けは「市長の付属機関」で、執行権限を有しないが独立した活動を行える。(盛岡市に当てはめれば「少年センター」だと思う) 相談内容は多岐に渡るが、現在の制度を変更することではなく個別の権利侵害について扱う(つまり「その子が暮らしていく上で大丈夫な状態にすることを第一に置く」ということです)。 |
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2.相談状況 調査・調整案件の約7割が学校に関すること。 例えば、 「学校でうまくいかない→様々な要因が絡み合って子供が困る→学校の対応と保護者の要望の温度差→こじれてしまう」 この様なケースに第三者として助言・仲介をしていく。 この助言・仲介があるのとないのでは、問題解決まで大きな違いがあるように思う。 |
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3.特徴・意義など <二つの特徴> @広く子供の状況を聞いている。 A必要に応じて公的第三者として介入する。 アシストセンターの介入が「子どもの最善の利益を実現するための権利条例」に基づいて行われている、というのは大きい。機関としての位置付けがはっきりしていることで、仕事がやりやすくなった。 学校での生活をめぐる相談が多いし、虐待は児童相談所の所管。 相談が多岐多様に渡っているので、他の機関にも「子どもの権利」という観点から調整をしているということを解ってもらわなければならない。勧告や介入の中で委員がする発言が意志を示すことになるのではないか、と考える。学校など他機関に受け入れてもらえるように慎重にやらねばならない。連携を重視している。 相談業務を行っている公的機関や民間の電話相談(チャイルドラインさっぽろ)とは、情報交換が出来る体制を作っている。 子どもの状況について社会にアピールをしていく役割もあると考えている。活動状況報告書や救済委員会からのメッセージは発表や配布を考えている。 <アシストセンター内部> 広報誌 アシスト通信 |
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4.私の感想 来年度から「チャイルドラインいわて」に関わろうとしているので、実践活動の殆どがとても参考になった。 特に、メールでの相談が有効だった、という話は面白かった。 子どもは大人を験すものだけれど、真摯に向き合っていけば応えてくれる、という良いお手本のような気がして。 あ、あと、条例の後ろ盾があった方が断然仕事がやりやすい、という話も面白かった。 そういうものなのね。 |
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