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「信頼・期待される自治体議会への改革」(セミナー参加報告)
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2009.06.27 |
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2.内容(メモ) 平成6年から20年まで三重県議長を務めた。 地方自治体において行政機関と議会の歯車が噛み合っていない現状がある。 明治から中央集権・首長優位な行政の形成が行われてきており、その結果として、日本の経済発展が迅速に行われてきた。2000年、地方分権一括法の制定まで法的にも中央集権は続いたままだった。 それ以降、現在まで首長は「地方分権」を叫んでいるが、議員からはそういう声があがらない。またしても、首長サイドからの声だけになるのか、懸念している。 地方行政は変革期を迎えている。 1.国中心の行政からの脱却 機関委任事務の存続 2.官中心の行政からの脱却 二元代表制と言うのなら行政と議会のコラボレーションで施策を作って行くべき 3.右肩上がりの経済状況の終焉 今までは、議決権を行使して首長の方針を決定する・監視(評価)するというのが議員の仕事であった。しかし今後は議会議員が政策に関わる、政策を作る力を持つ必要がある。 地方行政を住民が理解していない、実際にどういう仕事をしているのか理解していない状態に置かれている。だから三重県議会は「丸ごとの情報公開」を目指してきた。具体的には、役員改選まで公開にするなど。 ただやっていることを漫然と公開するのではなく、住民に分かりやすいように公開していく事が必要だと考えている。 行政機関が作っている審議会に議員が宛職で入っているのを止め、執行機関と議会のやるべき事を整理、役割分担を行った。 議場を対面式にする事で、質問のやり方も一問一答式に変わった。 議会改革のための五つの基本構想 1.開かれた議会 公開の徹底、住民意見の積極的収集 2.住民本位の政策決定と行政監視・評価の推進 首長に対して議員は全て野党という立場 首長とコラボして住民が望む政策を作る 3.独自の政策提言と政策立案の強化 4.分権時代を切り開く交流・連携の推進 5.事務局による議会サポート体制の充実 ■江藤俊昭氏講演内容 ○新しい議会運営 1.住民参加が議会でも行われた 2.執行機関と切磋琢磨の原理原則が確認された 3.議会での自由討議が行われるようになった 議会の迂回 住民参加に取り残された。 住民からの声では6割が議会に不満を持っている。 国勢とは違う地方自治のあり方に目を向け地方議会の原点に返った結果が、昨今の議会改革を導いている。 ・二元代表制 議会と行政は対峙しながら協力せねばならない。 執行機関が政策を作るのはおかしい。執行機関は執行する機関のはず。 議員は個人ではなんの力もない。しかし、議会総体は大きな力を持っている。 ・住民参加の導入 ・議員間討議の導入 本来議会は「合議する場」であるはず。それなのに議員間の討論が行われないシステムになっている。 これらが制度として立ち上がったのは2006年栗山町議会基本条例の制定。その後、議会基本条例は三重県議会でも制定され、全国に広がっている。 ○制度をめぐる可能性の広がり 地方制度調査会の答申 議会制度基本条例は総務省から認知されている。 議決事件の追加。公開になるということ。 会期の弾力化。 ○法制度改革の広がり 28次法制度調査会の内容 ・専門的知見の活用 ・複数委員会への所属 三重県 予算・決算特別委員会を常任委員会にしたのが始まり。 ・委員会が議案を提出できる ・専決処分の厳格化 今後の課題はこれらの議会改革をどれだけ活用できるか。 ■参加者との意見交流 Q:議会改革が行われたきっかけはどういうものだったのですか? A:改革を進め始めた時、私はすでに長老議員だった。 最大会派に属しており、要職を全てやっていたので。 古い人間が言い出したことに効果があったと思う。 改革は楽なものばかりではない。 私も最初から全部の議員に嫌なことばかり言ってきた。 議会の一番古い人達をを動かしていくのは効果がある。 また、三重県は北川元知事の影響も大きいと思う。(岩名氏) 「地方分権に備えてぼやぼやしていられない」という議長の思いが強かった。 それと同時に、法制局の一歩手前として、行政の法政担当を補佐要員として議会に一時的にコンバートするなど、事務局が議会改革を支援してくれた。(矢島氏) Q:議員に政策討議をしようと呼びかけたが「事前審査をするのか」と言われた。 A:栗山町議会では行政との意見交換会(一般会議)を条例で定め公開でやっている。 だから、ルールの整備があれば何の問題もない。 議会基本条例の意義は住民の直接請求で議会のルールを変えられるということ。 議会規則は変えられない。 議会は住民のものなんだよ、という立場をとった結果として、議会基本条例の制定が行われる。(江藤) Q:決算認定に関する重要なポイントを教えてください。 A:実務者の自己評価の資料を出してもらい、議会は議会の意見を示していけば面白い。 審査を政策論議という観点から行える資料を提出してもらい、踏み込んだ議論を行って欲しい。(伊藤) Q:予算・決算を特別委員会ではなく常任委員会で行うというのは?やり方について教えてください。 A:常任委員会の下に分科会を設けて審議をしていた。 委員会開催日を増やしたことによって、議案に対する質疑・県政一般に関する質疑と分ける事が出来た。 また、議員間討議の時間を持ったり、参考人召集や調査活動の活発化も行われた。 Q:矢祭方式は「ボランティア議員なのか専門職なのか」という根元的な問いがある。ご意見を。 A:プロ化が必要という発言があったが、議員の仕事は何か・適当な報酬はどれくらいかという議論が必要。 矢島氏提出資料の2008年改正地方自治法(下記)を参照して欲しい。(江藤) |
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4.参考 講師の1人である江藤俊昭氏が、盛岡市議会市政調査会で議会改革について講演したものとそのメモを参考までに下記に張り付けます。 なお、今回の報告は資料の量が多く、サイトにあげているのはほんの一部です。ご興味のある方はお問い合わせください。 |
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