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代表質問 2004.3.8

 議会改革フォーラムを代表して質問をいたします。
 日本は今、大きな転換点を向かえています。制度の疲弊により政治経済は停滞し、社会全体に閉塞感が生まれています。「今まで行なってきた制度のあり方を変えなければいけない」という認識は生まれていますが、今後、進むべき方向が提起されていないがために、広範な国民の中に無力感が蔓延しています。
 昨年8月、盛岡市民は市政の変革を求めました。市長はこの声に答えなければなりません。今までの市政運営を総括し、盛岡市の長期的展望とそれを実現する方針を市民に提案することが求められていると思います。そしてそれは、市長ばかりではなく、政治や行政に関わる者全てに求められていることだと思います。
 地方自治法には「地方公共団体は、住民の福祉の増進を図ることを基本として、地域における行政を自主的かつ総合的に実施する役割を広く担うものとする」と明記されています。現在、盛岡市が直面している深刻な財政危機の解決方法を、もし誤ったとすれば、盛岡市民に対して多大な損失を与えることになってしまいます。これは最大限、避けなければならない事です。そのために財政危機の原因を明確にし、早急な対応をとらなければなりません
 始めに『行財政構造改革の方針と来年度予算について』質問いたします。
 まず『新しい時代における公共事業のあり方について』お聞きします。
 盛岡市の財政の硬直化を引き起こしている主要な側面の一つに、公債費の増大があります。その償還額は1990年代半ばから徐々に増え始め、来年度予算ではついに負担比率が20%を超えてしまいました。これだけ多額の借金を抱えてしまった原因は、盛岡市が『行財政構造改革の方針』の中で認めているように『公共事業による景気浮揚』という国家政策に、安易に同調した結果だと思います。しかし、大規模な公共事業投資によって景気を回復させようとする政府のもくろみは外れ、バブル崩壊後、長い間、景気は冷え切ったままです。『公共事業による景気浮揚』が今の時代、不可能であることはもはや証明されました。私たちはこの10年間に起きたことから学ばなければなりません。雇用の低迷が続く中、これ以上、財政の傷を広げることは、住民の福祉の増進に真っ向から矛盾した行為だからです。
私たちは盛岡市第三次総合計画の抜本的かつ早急な見直しを求めます。そして、その結果を新総合計画へ反映させることを求めます。事業着手・未着手に関わらず、全事業に対する市民ニーズを調査した後、市の財政規模に照らし合わせた上で、事業を継続するもの・一旦凍結するもの・廃止するものを決定するべきです。縮小する盛岡市の財政規模に合わせて、いたずらに事業期間を延長し、第三次総合計画に盛り込まれている全ての事業を存続させることは、百害あって一利なしの行為だと考えます。
 市長の所見を伺います。

(市長)
 伊勢議員のご質問にお答え申し上げます。先ず、第三次総合計画についてでございますが、計画の抜本的な見直しにつきましては、行財政構造改革の方針でお示しいたしましたとおり、公共事業については、必要性の検証やコストの縮減を図り、財政規模に見合った事業を重点的に実施することとして調整してお.ります。また、新しい総合計画におきましては、構造改革の方針を踏まえまして、相互古.こ連携し、適切な財政計画のもとで、重点化や効率化.を図りながら事業 を展開する計画にいたしたいと存じます。

 第三次総合計画は、ローリングによって今までも見直しを行なって来ました。私は再三、議会において第三次総合計画の抜本的見直しを主張して参りましたが、事業の凍結・廃止は言及すらされなかったと記憶しております。適正な事業評価がもっと早い段階で行なわれれば、財政に与える打撃はもっと小さなものであったのではないでしょうか
市民の間では「役所は一度決めたことを、決して撤回しようとしない」とよく言われます。これからの市政はそうであってはなりません。過ちを繰り返さないために、今まで盛岡市が行なってきた見直し作業を検証する必要があると思います。ローリングによる第三次総合計画の見直しはどのように行なわれたのでしようか。対象になった事業と見直し作業の具体的な経緯をお知らせください。今回『行財政改革の方針』に基づいて公共事業の見直しが行なわれたと思いますが、以前行なわれていた見直し作業と異なる点を教えてください。そして、重点的に見直す対象となっている事業を知らせていただきたく思います。
また、来年度の主要事業としてご提案があった、梨木町上米内線・盛岡駅南大橋線・向中野安倍館線などの都市計画街路事業、盛岡南公園・盛岡南地区公園の公園整備事業、都南中央第三地区・浅岸地区・太田地区・盛岡駅西口地区の土地区画整理事業、盛岡南地区都市開発整備事業、南川河川改良事業、などは『行財政構造改革の方針』の中で示される見直し対象にあたると思いますが、どのような見直し作業を行なったのでしょうか。見直しの経過と結果をお知らせください。繰り返しになりますが、公共事業は景気対策にはなり得ません。ですから、今後の盛岡市にあっては、市民ニーズのない公共事業計画は成り立たないと思います。来年度に向けた事業の見直しにあたって、市民の声をどのように集めたのでしょうか。

(市長)
 次に、ローリングによる見直し作業についてでございますが、計画の実効性を担保するため、 財政状況や各事業の実施状況などを勘案し、 毎年度、向こう3年間の事業計画を見直しながら、効率的な事業実施を図ろうとしてきたもの でございます。また、今回の公共事業の見直しにづきましては、平成16年度事業について、 厳しい財政状況のもとで効率的な事業を実施 するため、事業の必要性や優先度などにより判 断したところでございまして、築川ダムへの利水量を見直す方向で進めるほか、予算の枠配分方式を導入し、各部においても重点化の判断を行ったものでございます。
 なお、改革の方針では、継続して実施するという判断をいたしました事業でも、事業内容や事業年度、、事業コスト等を徹底して検証することや、行政評価による判断も加えまして、事務事業を見直すことなどにより、取り組むこととしております。

 先月末、簗川ダム取水事業の縮小が提案されました。私は縮小ではなく中止をするべきだと思います。今回の縮小案では、利水参加の理由として『広域圏の水源確保』を挙げておりますが、私の調査によれば、滝沢村・雫石町・玉山村・紫波町では今後も湧き水や地下水を利用する計画であり、取水の増量も同水源で利用可能だという事でした。つまり盛岡市がこれらの町村に変わって簗川ダムからの取水を行なう必要は全くないということです。利水参加のもう一つの根拠である『水源汚染・地震・洪水への対応』についても、盛岡市としてどこまでリスク対応をしていく予定なのか、ガイドラインすらありません。これら二つの根拠はあまりにもいい加減で、17億円もの税金を使う事業の説明になっていないと思います
 昨年1月19日に行なわれた街頭市民投票の結果では78%の人が簗川ダム建設に反対しています。これはアンケート調査の手法から統計学上は、あくまでも参考資料にしかなり得ませんが、もっと広範な市民の声を聞く必要性を示している数字でもあります。簗川ダム取水事業は、役所の中だけでの見直し作業で結論を出せる問題ではないはずです。
 ですから、6月頃に作られる予定の県内市町村の公共事業評価委員会で、今回示された市の縮小案を提示するという盛岡市のやり方には大きな疑問を感じます。より多くの市民のニーズに合った方針を出すためには、簗川ダム取水事業計画の全容と今までの経緯を市民に知らせ、その上で意見を最大限集める工夫が必要なのではないでしょうか。市長はその作業をどのように進めるつもりでいらっしゃいますか。「6月まで」という期限では、あまりにも時間が少ないと思います。計画を具体的にお聞かせください。
 事業の採択やその規模を決定する際に、会計上の辻褄合わせを先行させるのは間違っていると思います。市民はあくまでも自分たちの要望に添った事業計画を求めています。だからこそ、自分たちの声を調査し、調整してくれる行政を求めています。そして、事業の決定に最大の権限を持っているのはまさしく市民に他なりません。これこそが、市長言うところの『市民起点による市政』なのではないでしょうか。市民ニーズの調査がないままの事業決定が続けば、行政に対する圧倒的な不信感を市民に抱かせてしまいます。市長は盛岡市の事業評価を新しく作る第三者機関に委ねる予定との事ですが、その構成をどの様にお考えですか。この第三者機関は公募による市民を中心にしたものであって欲しいと私は思います。またその第三者機関が事業評価をする際、行政の事業計画と異なる見解を持つ人からも意見を聞く機会を必ず持つべきだと考えます。
 市長の意見をお聞かせください。 

(市長)
 次に,簗川ダム取水事業についてでございますが,これまで「広報水道もりおか」と水道部ホームページで,簗川ダム建設の目的やダムからの取水事業の必要性,及びダム建設事業費とその負担割合・負担額等について,お知らせしておりますし,負担額が水道料金へ与える影響についても併せてお知らせしてきているところでございます。
 今回の市長選挙において,私は簗川ダム取水事業の見直しを,公約のひとつとして掲げたところでございますし,公開討論会でも市民の方々に私の考えを申し述べたところでございます。
また,現在の厳しい財政状況を考えますと,簗川ダム取水事業の縮小は,方針として間違っていないと確信しております。
 次に,評価委員会の構成につきましては,「岩手県公共事業評価委員会設置要領」によると,社会学,経済学,公共事業,環境等それぞれに関する専門的な学識をお持ちの方等となっており、選任にあたりましては,県内の市町村で設立予定の協議会において協議の上,決定することとしているところでございます。
 なお,評価委員会への参考人からの意見聴取については,再評価に際し,その都度評価委員会において判断されるものと考えております。

 盛岡市における公共事業のあり方を多角的に検討する材料として、もう一つ提起をしたいと思います。景気回復をねらって公共事業を増やす国の方針は全国一律であったはずです。しかし、地方自治体の財政悪化の状況は全国一律ではありません。各市町村の財政状況の違いは、それぞれの自治体の政策に負うところが大きいはずだと予測いたします。
 2001年度決算において公債費比率の低い富山市・福井市、公債費負担比率の低い福井市・岐阜市、積立金が多い多久市・三田市がこの約10年間、どのような市政運営を行なってきたのか、研究をすべきではないでしょうか。財政運営に失敗した市として、私たちは謙虚に他都市から学ぶ姿勢を持たなければならないと思います。以上挙げた自治体と盛岡市の行財政運営の違いは何でしょうか。検証しその分析を聞かせていただければと思います。 

(市長)
 次に,一他都市の良いところを学ぶ必要性についてでございますが,ホームページによる検索では,公債費比率の低い都市は,歳出に占める普通建設事業費の構成比が低く,このことにより歳入面でも市債の構成比が本市に比較してかなり低いことが示されております。 一方,本市の市民一人当たりの有形固定資産を,東北の県庁所在都市と比較すると仙台市に次ぐ高いレベルにありますこことから,社会資本の整備という観点からも,バラランスシートによる比較も含め検証してまいりたいと考えております。
 また,基金残高につきましては,財源調整のための基金なのか,特定の目的のための金なのかということにもよりますが,例示のありました各市は,人口規模からしますと,かなり多額の基金残高となっており,道路整備率などの各種指標や公債費比率などの財政指標も含めて,検証してまいりたいと考えております。

 次に『その他の財政再建のために行なう諸検討』について質問いたします。
 外郭団体の考え方についてうかがいます。
 外郭団体は行政の周辺業務を行なうために作られてきましたが、行政とは異なる組織であることから、その経営にチェックが入りづらくなっています。また、社会情勢の変化により、その必要性が薄れてきたものもあります。それぞれの団体の現在における必要性を見極め、統廃合を進めるという、市長の方針に賛成するものです。外郭団体はこれまでの経緯から行政と密接な関係を持って来ました。それ故、統廃合の検討は第三者機関をもってこれに当たるべきだと考えます。

(市長)
 次に、外郭団体の考え方についてでございますが外郭団体の統廃合の検討につきましてはこれまで「出資法人の見直し方針」に基づきまして実施してきたところであ.ります。第三者機関がこれに当たるべきとのことでありますが,本年3月に策定する予定の「行財政構造改革の方針及び実施計画」に基づきまして,第三者の評価も取り入れながら,見直しを進めてまいります。また,平成16年度から実施を予定しております外部監査制度も活用してまいりたいと考えております。
 次に,今年度までの外郭団体に係る見直しについてでございますが,平成15年度に,財団法人盛岡コンベンションビューローと,社団法人盛岡観光協会を統合して,財団法人盛岡観光コンベンション協会を設立したところであります。
 今後も,外郭団体のあり方について継続して検討してまいりたいと存じます。

 市民が持つ外郭団体のイメージの一つに『天下りの温床』というものがあります。主に管理職級の公務員退職者が外郭団体の役職に再就職することは好ましくない習慣ではないでしょうか。外郭団体が行なっている事業は、市職員のOBでなければ出来ないというものではない様に思います。職員採用の公平性を示す事が、外郭団体に対する市民の信頼を得ることになるはずだと考えます。

(市長)
 次に,市の退職職員の外郭団体への再就職についてでございますが,市の業務に密接な関わりのある法人に対し,在職時の経験や知識が必要な場合において,市の退職者が再就職している状況もございます。市といたしましても,各団体は,独立した法人として自立や自助努力が必要であると認識しておりますことから,市からのOB職員がいなくとも市民サービスの向上が図られ,自立した運営が可能となるよう,各団体の自助努力を促してきたところであり,職員の採用につきましても公募により行うよう指導しているところでございます。

 また、今までは市の事業が特定の団体にのみ委託される傾向が強かった様に思います。今後は健全な競争を作り出すために、民間業者やNPOに対しても事業委託の門戸を開くべきです。行政による研修の実施などを行なう事で、市事業の委託を行える民間業者やNPOを育成することもご検討いただきたいと思います。いかがでしょうか。
 『行財政構造改革の方針』によれば外郭団体の『経営改善・統廃合』に係る状況把握は今年度、すでに始まっておりますが、その作業の経過と結果について、具体的に教えていただきたいと思います。
(市長)
 次に,民間業者やNPOに対する市事業の委託と,そのための研修の実施などについてですが,市の事務事業については,これまでも民間事業者への委託を推進してきたところですが,外郭団体が主に受託していた公の施設の管理運営についても,地方自治法の改正により指定管理者制度が導入され,今後は各施設の業務内容に応じて,民間業者やNPOが管理運営を担うことも可能となったことから,競争原理が働くことによ・る効果的,能率的な施設の管理運営や住民サービスの向上につながるものと考えております。
 また,NPO等を育成するための施策につきましては,まだ立ち上がり段階にあるNP O等も多くありますことから,県との連携を図りつつ,新たに設置するNP O市民協働事務局を窓口として対応してまいりたいと存じます。

 入札制度の改革についてうかがいます。
 低入札価格調査制度の導入をご検討いただきたく思います。低入札価格調査制度とは、調査基準価格をあらかじめ設定をし、入札価格がこの価格を上回ればそのまま落札され、下回った場合には低入札価格調査委員会を開き、工事見積もり内訳書などの調査をして、品質や労賃など問題がなく契約が設計どおり履行されると判断した場合は落札される制度の事です。既にあちこちの自治体で採用されており、効果をあげていると聞きます。環境に与える負荷の大小や地元への貢献度など、盛岡市独自の調査項目を設定することや、落札後も一括下請けや粗悪工事などを防止するために点検を続けることの二つを行なえば価格の面のみならず総合的な競争力を持つ民間業者を育てることにもつながっていくと思います。電子入札の実施を待たずとも始めることのできる施策と思いますが、どうお考えでしょうか。

(市長)
 次に,入札制度の改革についてでございますが,ご指摘のございました「低入札価格調査制度」につきましては.当市におきましても制度そのままではございませんが,低入札価格調査制度の調査基準価格を最低制限価格とするなど,一部におきまして当該制度を活用しているところでございます。
 低入札価格調査制度を導入しております他の自治体等の状況を調査いたしますと,落札率は下落している半面,ダンピングと判断せざるを得ない価格での落札が見られること,調査に相当の時間を要すること,落札者を決定する過程においての一定の基準がないこと等により,不透明感を感じさせるなど一部改善すべき事項も指摘されているところでございます。
 このようなことから現状におきましては直ちに低入札価格調査制度を取り入れることは,考えておりませんが.今後メリット,デメリットをさらに調査研究し,対応してまいりたいと存じます。

 さて、この質問の冒頭に、私は「私たちは社会の大きな転換点に立っているが、今後の方向性が未だはっきりしていない」と発言いたしました。また「盛岡の展望とそこに至るまでの方針を提起する必要がある」とも発言いたしました。ですから、私自身もその責任を果たさねばなりません。
 私は、1.格差の是正、2.市民参加、3.健全な競争、4.多様性を認める社会、これらをめざして政治活動を続けて参りました。盛岡もその様な社会になって欲しいと願っております。
 現在の私の能力では具体的な施策として、どこまで全体像に迫れるものか心許ないのですが、議会改革フォーラムの各議員が今まで発言してきたことを踏まえて『盛岡が目指す社会』を提案しながら質問をさせていただきます。
 まず始めに、開発を拡大し続けるやり方から、今あるものを活かしたまちづくりへ転換をしていくべきだと考えますが、その観点から質問いたします。
 盛岡市においては、特定の地域を除いて、公共事業による基盤整備は一定の成果を上げ、まちづくりの主要な側面ではなくなっていると考えます。急激な人口増加は既に収まり、都市の拡大を急ぐ必要はなくなりました。むしろ、急激に進む高齢化社会の到来に備えるまちづくりが求められていると思います。子育てを終了した夫婦が中心市街地のマンションに住み替える例に見られるように、これから盛岡市は、居住区の利便性を高めていくことに力を注ぐべきだと考えます。病院・郵便局・銀行・商店街・コミュニティ施設など日常生活に必要な機能を、小学校区単位、つまり歩いて通える場所に設置していく事が出来れば、地域の利便性は高まっていきます。1970年代頃から自家用車保有台数が急速に増加しますが、それ以前に出来た街では、前述の『利便性』はある程度保障されています。ですから、それ以降に開発された地域に対して、行政にできる範囲内でこの機能を補完すればよいと思います。その際、新たな「ハコ物」を作るのではなく、現在ある施設の有効利用を検討するべきでしょう。例えば、学校の余裕教室や商店街の空き店舗を利用するというのも一案ですし、また、文化施設・スポーツ施設などの不足に対しては、職員のローテーションを工夫すれば、開館時間の延長や閉館日の撤廃を行なうことが出来ますので、今ある施設で今以上の市民に利用してもらう事が可能になります。
 市長の所見をお聞かせください。

(市長)
 次に、小学校区を一単位とした居住区の形成につてでございますが、これからのまちづくりにおきましては、少子高齢社会が進んでいく中で、地域の居住性や生活の質をどう高めていくかが課題であると認識をしております。これまで小学校区を単位として、児童・老人福祉センターを、中学校区を単位として、地区活動センターを整備しておりますし、コミュニティ消防センターや公民館などの整備も進めてきております。
 地域によりましては、日常生活に必要な利便施設が閉店するなど、利便性が低下している状況のところもございます。今後ますます財政状況が厳しくなっていく中では、ご提言のとおり既存施設の有効活用を図るなどしながら、住民の福祉の向上を図っていく必要があるものと存じております。また、文化施設等でより高い効率的なサービスを提供するため、運営形態のあり方などについても検討してまいりたいと存じます。

 その様な街の中を通る道路は、どんなものが最適でしょうか。
 ひいき目なのかもしれませんが、盛岡はとても『可愛らしい街』だと私は思っています。この印象は、盛岡の中心市街地のあり方に負うところが大きい様な気がします。盛岡市中心部は、城下町であることと、二つの大きな川にはさまれていることにより、既にコンパクトシティの要素を持っています。まさに『歩いて楽しめる街』なのです。この中心市街地に大型道路が本当に必要なのでしょうか。私たちは、むしろ、自動車中心の道路政策を考え直し、歩行者や自転車のための道路整備を積極的に行なうべきだと考えます。また、バスや電車などの公共交通の便を図り、中心市街地に乗り入れる自家用車の台数を減らしていくことは、環境の向上につながっていきます。
 そこで、二つのことをお聞きいたします。
 市長は昨年、盛岡駅南大橋線計画の見直しについて言及いたしましたが、その進行状況を教えてください。また、来年度予算では、バス事業に係る補助金を廃止・削減しておりますが、今まで進めてきたオムニバスタウン計画について、今後の方針はいかがお考えでしょうか。

(市長)
 次に、盛岡駅南大橋線の見直七についてでございますが、昨年12月、私自身、関係する河南地区町内会の役員等の方々と懇談を行い、早期整備あるいは計画を見直すべきとの意見、また、地域の歴史的資源を活かしたまちづくりに関する提言等様々なご意見等を伺ったところでございます。その後、担当部におきましては、中心市街地を主体とした都市計画道路の見直しについて懇談会を行い、昨年度からこれまで延ベ67回開催し、ご意見・ご要望を伺ったところでございます。
 今後につきましては、中心市街地の見直しを含めた、これまでの懇談会でのご意見・ご要望を新年度早々からとりまとめ分析いたしますと共に、新たな総合計画の都市づくりの方向性や良好な都市交通環境の確保等も踏まえながら、今後の進め方について、検討して参りたいと存じます。
 次に、オムニバスタウン計画についてでございますが、国から指定を受けました平成11年度から15年度までの5 カ年間の計画期間が終了いたしますことから、16 年度におきましては、今後の取組み方策を検討するため、5 カ年間の事業結果を評価し、課題を整理してまいりたいと存じております。また、秋にはオムニバスタウン指定都市などが一堂に集う、「全国オムニバスサミット」を当市で開催する予定でございまして、バスを活かしたまちづく りについての事例紹介や問題解決手法などの討論を行い、全国に情報発信するとともに、市民のバス利用促進を図ってまいりたいと存じます。
 これまで、増加する自動車交通に伴う交通渋滞に対処するため、オムニバスタウン整備事業を推進し、バス運行システムの再編と公共交通の基本的な施設整備等により、一定の成果を上げることができたものと存じております。今後におきましても、自動車交通を抑制するとともに、交通渋滞の緩和や市街地活性化等の快適な街づくりを進めるという基本的な認識に立ちながら、これまでの成果を活かしまして、バス事業者等とバスの利用促進に向けた取組みを推進してまいりたいと存じます。

 さて、大きな戦災に遭わなかった盛岡市には、古い建物があちらこちらに残っています。これはとても幸運なことだと思います。これらの建築物があることで盛岡の街は落ち着いた印象を与えています。私は、古い建物に接すると、その建物が経てきた長い時間や関わってきた人たちの事について考えてしまいます。そして、敬虔な気持ちを抱かざるを得ません。昔からその場所にあった建物は、地域の歴史を物語るものであり、思い入れを持った市民も数多く存在します。
先月、青山町で開かれた『被覆練兵場を考えるつどい』に参加いたしましたが、その中で一人の方がこう発言していらっしゃいました。
「昔は地域をどうするかということで大喧嘩もした。それだけみんな一生懸命だった。でも今はあの熱さがなくなってしまった。練兵場を残して、その使い方を考えることで、もう一度、みんなが一緒になって地域のことを一生懸命考える、そういう風にしたいのだ」
それぞれの地域には後世に残したいもの、胸を張って自慢できるものが存在していると思います。そういったものを誇る気持ちこそが、地域の資源を活かす根本になるはずだと私は確信いたします。それらの資産を使って市民参加型のまちづくりを行なうべきではないでしょうか。その背景に物語性があってこそ歴史的建造物は観光資源になり得ます。市長が提案する『盛岡ブランド』の形成にとっても、地域住民は欠かすことの出来ないプランナーであると思います。
『市民参加型まちづくり』への考えをお聞かせください。また、実際にその様なまちづくりを実施する場合、市が行ない得る支援とはいかなるものでしょうか。

(市長)
次に,市民参加型のまちづくりについてでございますが,私は市長就任以来,市民起点による市政実現のため,一層の情報公開と積極的な情報提供を行うとともに,市民と行政との協働を基本とした市政の推進に努めているところでございます。
 市民参加につきましては,審議会,地域での懇談会やワークショップ、パプリックコメント,パブリック・インボルブメントなど様々な形態がございますが,いずれにせよ行政からの一方的な情報提供ではなく,これまで以上に.計画段階から市民が参加できる仕組みづくりに努めてまいりたいと存じます。
 なお議員から例としてお示しいただきました「旧覆練兵場」につきましても,大変厳しい時間的な制約はございますが、市役所内部だけではなく地域の方々や専門家の方々をはじめ市民の皆様のご意見をいただきながら.保存・活用につきまして検討を進めてまいります。

 歴史的建造物と同様に、盛岡市には豊かな自然環境があります。私たちは中心部から車で20分も行けば、クマタカやカモシカを見ることも出来ます。残念ながらこの素晴らしい自然環境は市の積極的な施策に活かされていない様に感じます。これらの美しい里山を、先祖代々守り育ててきた人たちが、この自然環境を生活の糧に変えていける施策を考えるべきではないでしょうか。
 岩手県は『純情産地』と銘打ち、農業施策に力を入れています。県とタイアップして農業体験などをとり入れたグリーンツーリズムを推進すべきではないでしょうか。簗川流域では、自発的な市民により色々な試みが行なわれていると聞いていますが、今後の盛岡市の支援策についてお聞かせください。また、田園優良住宅についてはどのように考えておられますか。

(市長)
グリーン・ツーリズムの支援策についてでございますが,関係機関・団体,地域などで構成する「盛岡市東部グリーン・ツーリズム推進協議会」を設置し,都市と農山村の交流の促進を図っておるところですが,来年度におきましては,地域住民の創意工夫による都市農山村交流イベントである「大ヶ生金山の里縄文祭り」や「ねだも・いさござわ川上・川下ラブラブ交流を支援するほか,乳しぼりなどの酪農体験やきのこの収穫などの農作業体験を盛岡東部地域づく り推進協議会などと連携して実施することとしております。
次に、優良田園住宅についての考えについてでございますが、東部中山間地域活性化の有効な施策として取り組んでまいりましたが、制度化に必要な「優良田園住宅建設の促進に関する基本方針」について、昨年12月1日に岩手県知事の了承が得られ、12月 26日には告示を行い正式に制度化したところでございます。
この制度の運用には、今後地域が作成する「地域づくり計画」や建築される建物の「優良田園住宅」としての認定が必要となりますが、市では地域作り計画策定のためのアドバイザーを地域に派遣するなど支援を行っているところでございます。

 次に雇用の促進についてお聞きします。
 私は地方行政において、雇用拡大の特効薬はないと思っています。そういう点では『雇用推進計画』にあるように「できるだけ何でも、色々やってみる」という姿勢は共感いたしますし、市民に対する誠実さを感じます。経営への不安・雇用への不安を抱える市民に寄り添い、施策を進めていただくことを願いつつ、先に言及いたしました『盛岡ブランドの形成』以外の雇用促進施策についてお話をさせていただきます。
繰り返しになりますが、現在、日本中を覆っている雇用不安に対して、地方自治体が抜本的な解決策を提起できるとは思いません。今まで何度か主張してきましたが、この長期化する不況の原因は、国内外における著しい富の二極分化、つまり持てる者と持たざる者の格差が途方もなく開いて行っている事にある、と私は考えています。ですから、景気の回復・雇用の安定は、日本の大多数を占めると思われる、年収700万円以下の国民を中心に『一人あたり可処分所得』を増やすことでしか本質的な解決は為し得ないと思います。具体的な政策で言えば、年収の低い層ほど厚く、減税の恩恵が行き渡る形での税制改革を行なう事でしょう。国庫財政が危機的状況にある現在、庶民減税を行なおうとすれば、政府は、盛岡市がこれから臨もうとしている以上の行財政改革が必要だと思います。
 市長は国に対して以上を要求するべきだと思いますが、いかがでしょうか。

(市長)
次に、景気の回復、雇用の安定のため、低所得者に対する減税の税制改革と行財政改革を国に要望することについてでございますが、低所得者層に対する税負担の軽減措置といたしましては、非課税制度や定率減税を実施しておるところでございます。
また、国では、「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2003」を示し、あらゆる分野での構造改革や経済対策に取り組んでおりまして、これらの政策が景気の回復や雇用の安定につながってくることを期待しておりますし、全国市長会におきましても「都市基盤の強化及び地域経済の活性化に閲する決議」を行い、景気の回復及び雇用の確保を図るため、総合的な経済対策を迅速かつ的確に実施することを国に要望しているところでございます。
従いまして、社会構造の変化に的確に対応して、国民生活の向上や経済の活性化につながるような税制改正が行われるよう願うものでございます。
また、ご案内のような逼迫した国家財政のもとにあって、徹底した歳出の削減による行財政改革を着実に推進されるよう、強く求めてまいりたいと存じます。

 身近なところに話題を移します。私は一昨年から昨年にかけて、多重債務に関する相談を受けました。自営業を営まれている方からの相談が多かったです。藁をも掴む気持ちで私に相談したのだと思いますが、残念ながら私の知識や経験ではもはや対処出来ないほど状況が悪化しているケースがほとんどでした。
 この様な経験をする度にいつも「なぜもっと早い段階で、相談してくれないの?」と思います。お話を聞くと、行政などが開設している窓口へは「どうせ断られるから」と相談に行っていない方もおられました。
 市は起業支援に力を入れていますが、事業に一度失敗しても再チャレンジができる様な仕組みを作ることが、起業への意欲を高めると私は思います。前述のケースでは、一概に行政ばかりが悪いとは言えないと思いますが、何らかの改善を行なう余地があるのではないかと思います。
 『雇用推進計画』によれば、経営相談や助言体制の強化を行なうとのことですが、その内容を教えてください。

(市長)
次に、雇用推進計画における、経営相談や助言 体制強化についてでございますが、経済環境の変化 や業界の課題を的確に捉え、中小企業の経営基盤の強化と支援のため、市では、担当窓口の表示をする など、中小企業診断士を配置して、随時、相談等に応じているところでございます。今後とも引き続き、 商工会議所など 指導機関や関係団体との密接な連携 を図るとともに、経営相談等のPRに努めながら、相談、助言体制の強化を図って参りたいと考えてお
ります。

 次に、私たちは、市民一人一人の人権が尊重され、多様性を認める社会に住みたいと思っています。その様な観点から、福祉・教育・市職員の地域担当制・広域行政について触れていきたいと思います。
 福祉についてお聞きします。
高齢者やしょうがい者は社会によって支えられるべきだと考えます。社会保障があるからこそ、私たちはある程度の信頼を社会に対して抱けるのだと思います。これらの人たちが、自分らしく生きていける社会は、誰にとっても生きやすい社会に違いありません。
 現在、これらの方々は地域で自立して生活をするという選択も出来るようになりました。しかし、実際に自立して暮らすためには、数々の援助が必要ですが、その環境整備が追いついていない現状です。環境整備を行なう上の考え方として、以前のように大がかりな施設整備はそれほど必要がないと思います。むしろ、歩いて通える範囲に小規模のデイサービスセンターや授産施設があった方がよいと考えます。施設に必要なのは、個々の人権を尊重し、自立を援助する介護者・介助者です。NPOなど、経済的な基盤が弱い組織においても、人材の育成・教育を行えるように、盛岡市は力を貸すべきだと思います
 また、経済危機の影響を一番受けやすいのが高齢者・しょうがい者であることも忘れてはなりません。来年に予定される国の介護保険制度の見直し作業に向けて、低所得者への介護保険料・利用料の減免を国に要望するのと同時に、市単独の介護保険利用料減免も検討すべきだと思います。市長の考えをお聞かせください。
 来年度予算では福祉関連の補助負担金に廃止・減額対象になっているものもあります。財政上の理由でやむを得ない措置であるのならば、廃止・減額によって起こりうる福祉の後退を補う手段をお考えでいらっしゃいますか。教えてください。

(市長)
次に,介護保険の低所得者対策についてでございますが,介護保険料や利用料の総合的な低所得者対策につきましては,本来,国の責任において,全国統一した基準により行われるべき、ものと考えておりますことから,これまで全国市長会を通じ要望しております。なお,国におきましては,介護保険制度の見直し作業を進めております社会保障審議会介護保険部会において,「抜本的・総合的な低所得者対策を制度上 構築すべき」と議論の整理が具体的に行われて いる状況にありますので,御了承をいただきた いと存じます。
また,市独自の利用料の減免につきまして も,全国の自治体が共通の基準や制度のもとで行なうべきものと考えております。
次に,事業の廃止や縮小に伴う福祉の後退を 補う手段についてでございますが,事業の廃止 や縮小のなかでも,引き続き地域福祉の推進に努めてまいりたいと考えており,平成16年度 に地域福祉計画の策定作業を進めるなかで,地域において多様な活動を実践している地区福祉推進会,民生児童委員,ボランテイア,各種の団体,福祉活動グループ等との連携を一層進めたいと存じております。このため,地域福祉活動計画をまとめる社会福祉協議会などとの連携も深め,人と人とのつながりを生かす福祉活動の活性化に努めてまいりたいと存じております。

 学校教育においては、子どもたちの本来持っている能力を引き出し,彼らに社会的な権限を与えることを、恐れてはいけないと思います。大人が子どもに対して、対等に接することで初めて『生きる力』が生まれてくるのではないのではないでしょうか。
 『学び』というものは、自らの中に存在する「なぜそうなの?」という問いから生まれるものです。果たして現在の学校教育が、その様な問いかけへの積極性を、子どもたちから引き出しているのでしょうか。学校の主役は子どもたちなのだと思います。大人が管理しやすい、大人の都合で運営される学校ではなく、子どもたちの目線で、一人一人を大切にする学校教育を願っています
 そこで、教育委員長にお聞します。現在、盛岡市教育ビジョンの策定に向けて検討が進められておりますが、盛岡市に求められる人間像をどのようにお考えでしょうか。
 さて、学校での主役が子どもたちであるように、市政の主役は市民です。残念ながら市民の間では「役所は話を聞いてくれない」という声をいまだもって聞きます。これは、ただ、市職員を責めても解決しない事のように思います。市民と職員の間に、相互理解が必要で、積極的な施策の発揚が望まれているのではないでしょうか。
 そこで、市職員の『地域担当受持制』の導入をぜひご検討いただきたいと思います。『地域担当受持制』とは、組織横断的な数名の職員で構成されるグループが担当地域を受け持つことで、地域の実態と住民の実態を理解し、市の施策に反映させることを目的とした制度です。習志野市や稚内市では『まちづくり会議』の支援を中心にして既に行なわれていますが、まちづくりに限らず、市政全般についての実情把握と行政施策の説明・紹介などを行なう制度として、盛岡市でも導入するべきだと考えますが、いかがでしょうか。

(教育長)
私に対するご質問にお答えいたします。
盛岡市に求められる人間像についてでありますが、現在、教育ビジョンの策定に向け、市民意識調査の実施や、広く市民各界各層の方々で構成する教育ビジョン懇話会の意見をいただくなど、検討を重ねているところであります。
先月、第2回の懇話会が開催され、目指す市民像について多くの意見をいただいたところであります。 同懇話会では、盛岡の特色である「歴史や先人を育んできた教育風土」や「美しい自然に囲まれた郷土」を大事にすること、「豊かな心」 や「思いやり」などを備え、人がともに手を携えて未来を創造的につくっていこうとする前向きな心をもった人などを、盛岡が目指すべき市民像として描くことが望ましいとの意見が出されております。
教育ビジョンに掲げる「目指す市民像」については、こういったご意見を十分に踏まえながら、取りまとめてまいりたいと存じております。
以上、.私に対するご質問に与お答えいたしました。

(市長)
次に、市職員の地域担当受持制の導入についてでございますが、市民の行政ニーズが多様化 している中で,さらに市民と協働し,信頼される「市民起点による市政」の実現を目指すためにも,市民の市政笹対する意向・要望 等を的確に受け止め,施策に反映させていく仕組みを一層・推進していく必要かあるもの と存じております。
本市では,地域づくり懇談会をはじめとする集団広聴や個人からの行政相談,市民提案箱による個別広聴等により市民の声が政策形成に反映できるよう努めているところでございます。
当面,これらの広聴活動の充実や各事業分野のワークショップ等で,できるだけ職員が地域の方々に溶け込んでコミュニケーションを図るとともに,各部門間の横の連携を強化し,市民との協働の・まちづくりの推進に努めてまいりたいと存じますが,御提案の地域担当受持制の導入につきましては,先進事例等も参考にしながら研究して まいりたいと存じます。

 次に、広域行政の連携について触れたいと思います。
 私たちの会派は市町村合併に反対するものではありません。ただ、闇雲に「合併すれば上手く行く」と思っているわけでもないのです
 よく『広域合併のメリット・デメリット』が言われます。税金の問題から考えた場合、地方自治体への本格的な税源移譲が始まれば、限定的に始まっている所得税課税の移譲がさらに進む可能性があります。その場合、盛岡市は合併した後の方が一人あたり税移譲額が小さくなるのではないでしょうか。また同様に、合併することによって行政効率が向上するとも言われますが、行政効率とは総人口より人口密度に関わるものだと思います。
広域合併は、盛岡市の損得勘定ばかりで行なうものではないと考えます。それは、それぞれの市町村の必要性から生まれるものです。つまり、ビジョンが合致した場合に、初めて為し得ることではないのでしょうか。だからこそ、お互い自立した自治体として対等な立場で話し合いは進められるべきなのだと思います。
 市長は6市町村による任意の合併協議会を呼びかけておられますが、どのような考え方で行なわれるものなのでしょうか。市町村合併に関する市長の哲学をお聞かせください

(市長)
次に、市町村合併についてでございますが、地方分権が進む中で、今後ますます増加していく行政需要に対応し、効率的な行財政運営を進めていくためには、各市町村の特性を生かし、それぞれが補完しあいながら、持続可能な地域づくりを目指す必要があるものと存じております。
今.回の任 意の合併協議会こにおきましては、行政や議会、住民、各種団体の代表の方々に、対等な立場で、合併協議項目の方針や各種事務専業の調整、新市の将来構想など、市町村合併に関する諸課題について、可能な限り具体的に協議していただきたいと考えております。
また、協議状況につきましては、住民の方々に随時お知らせするとともに、市町村合併の是非を判断するための精度の高い資料をお示しいたしまして、その意向を抱握しながら、法定協議会への移行を目指し、鋭意取り組んでまいりたいと存じております。

 さて、最後の質問になりました。新総合計画についてです。
 来年度は新しい総合計画の策定に着手しなければなりません。私たち議会改革フォーラムは多くの市民と共に新総合計画を創り上げたいと切望しています。社会の先行きが不安定な現在、盛岡市民を元気にするためには、5年後・10年後に自分が住んでいたい理想の社会を描くことをできるだけ多くの市民が行なうべきだと思うからです。ですから『盛岡夢100年シンクタンク事業』にも非常に大きな期待を持っています。
 確かに、今は困難な時代です。しかし、多くの人たちが目標とする社会を思い描くことが出来れば、その実現のために、市民と行政は知恵を出し合い、力を合わせて行財政改革を断行し、この困難を解決することができると私は信じています。
 先月、議会改革フォーラムでは、市民に呼びかけ、意見を聞く会を開催いたしました。その中で、行政による積極的な広報の必要性、資源回収への取り組み、合併問題、容器リサイクル法改正に向けた提言、市職員の構成について、他にもたくさんたくさん意見を戴きました。財政の悪化についてお叱りも受けましたが、たくさんの人たちが盛岡のために考え、知恵を出そうとしているその真摯な態度に、私はいたく感銘いたしました。盛岡市民は、直接的な見返りがなくとも、盛岡を良くしたいという気持ちだけで、市政に参画することを望んでいます。市長はこの思いに応えなければなりません。
 今から約59年前、戦争の惨禍がもたらす失望の中から、私たちの先達は武力に頼らずその献身的な努力によって驚異的な復興を為し遂げました。それを考えれば、今日私たちを襲っているこの危機も決して乗り越えられないものではないと思います。
 盛岡はいい街ですし、もっといい街にできます。
 市民ニーズに合致しない公共事業を廃止し、役人主義を廃し、市民が主体となるまちづくりを実現する、谷藤市長はその先頭に立って行動してもらいたいと切に要望いたします。
 市長の見解をお聞きいたしまして、私の質問を終わります。
 
(市長)
次に、市民が主体となるまちづくりの実現についてでございますが、新しい総合計画の策定に当っては、市民や団体の方々の知恵をシンクタンクとして活用することをはじめ、地域における市民の集いに私が参加して直接ご意見をお伺いすることや、パブリックコメントを実施するなど、できるだけ、多くの声をお聞きしながら策定したいと考えておりますし、市政全般について市民の方々と協働して取り組んでまいりたいと存じます。
以上、私に対するご質問にお答えいたしました。


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