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2003年9月定例市議会 意見

 9月定例会が30日に終了しました。議会改革フォーラムでは、今回提出された補正予算に反対しましたが、その理由を中心に以下の意見を述べましたのでご報告いたします。(議会での発言は藤川智美議員が行なっています) 会派内で一致しませんでしたが、私自身は簗川ダム建設に反対する立場から「水道事業決算認定」にも反対いたしました。


2003.9.30
議会改革フォーラム
 谷藤市長の登場が市民から大きな期待を持って迎えられたことは慶賀にたえません。これまでの行政手法と違った、市民の願いや痛み・心配に心くばりされた市政運営を市民は期待しています。早速、特別職の給与などの改訂に取り組むなど新鮮な行動を取られたことを高く、評価いたします。今後も大胆にダイナミックに市政運営をされることを期待いたして、意見を述べさせていただきます。

 市長は今議会で「先例に囚われず全体を見直していく」と発言されました。私たちは、その考え方に心から賛同しています。
残念ながら、今定例会に提出された議案72号は市長のそのような考えとは、相反するものであると私たちは考えます。
今定例会は谷藤市長が就任して最初の議会なので、議案提出までの検討の時間が充分でなかったのは考慮するといたしましても、議案第72号・一般会計補正予算第一号については、次のような観点から賛成しかねます。
 平成15年3月定例会は、除排雪問題が多く取り上げられ、あたかも「除雪議会」の感がありました。
 議論の多くは、盛岡市の除排雪対策の転換を求めることでした。これを受けて、市は「盛岡市道路除雪懇話会」を設置し、9月定例会に新たに政策の一大転換をもたらす議案を提出すると明言いたしました。
 にも関わらず、9月定例会に提出された議案は除雪費・5億円余を補正予算として計上・除雪区間の60q延長・貸出用の小型除雪機を15台購入する内容に止まっています。
 あまつさえ、これまで市道における除雪指定区間の除雪率を52%と説明してきたのを、突然「山間地域を除外して生活関連道路を算定すると78%になる」と言い出し始めています。つまり、分母を変えると言うことです。
 これでは、除雪率が高まるのことは当たり前のことで、都合の良いように数値を変えて目先を変えるのは「役所の理屈」で、断じて認めるわけにはいきません。除雪区間の指定は除排雪政策の根本に関わる問題で、いずれの機関でも検討された形跡もなく、突然の変更は、行政の姿勢として取るべきではないと考えます。
 除排雪の基本的な政策も打ち立てないままに、小手先で目先を糊塗するのは許されません。
 さらに、小型除雪機15台の購入はあまりにも少なく、除排雪問題に真剣に取り組む姿勢が伺われません。目標とする150台あまりに到達するのには、このままのペースで行くと10年はかかる計算になってしまいます。
 市民が願っているのは「冬の盛岡で、安全で安心して暮らしたい」と言うことです。ならば、根本的な政策転換が必要であるのは言うを待ちません。議会や「盛岡市道路除排雪懇話会」での意見を最大限重視した「盛岡市除排雪対策プラン」を早急に策定し、提示すべきです。
 今回の補正予算の中身の大部分は除雪費が大半であることから、不十分な中身のまま、議案に賛成する事は、市民の付託を受けている議会としては許されません。また、記念すべき新市長の初議会に置いて、市長の根本的な姿勢と異なるこの議案が提出されたことは、残念に思います。
 従って、議案第72号には賛成できかねます。

 他の議案に関しては、以下の意見を付して賛成いたします。

 今年の冷害は平成5年の作況指数に次ぐ不作で、特にも水稲農家は深刻な打撃を受けています。市はこれら農家の実体を良く把握し、救援のために共済金の早期支給など、諸制度の活用の指導・助言に全力で取り組むと共に、消費者の不安を払拭するよう、関係機関と連携を密にして対応してください。

 市長公約の一つである、ハンギングバスケットによる街の景観構想は市民の心を和ますものと思います。これを推進し継続するため、花の供給源の一つの方策として、周辺農家の減反などによる遊休地の活用を考慮願います。この事は都市住民と周辺農家の交流場ともなり得るものと思われるので前向きに取り組む様、期待します。なお、周辺地域の活性化対策としてグリーンツーリズムの導入や優良田園住宅制度の活用については引き続き前向きに取り組まれる様、要望します。

 県庁所在地の真ん中を流れる河川に鮭が遡上する状態は、全国的にも珍しく、中津川は貴重な清流の証であり市民の誇りです。市は自らも稚魚放流などを行い、鮭の勇姿を多くの市民や観光客が見ることのできるように努力ください。

 多くの市民が雇用対策推進局の設置に期待するものです。プランは出来得る限り、産業界に止まらず、多くの市民の声を生かして作成をしていただきたい。また、プランは、方向性が定まったものから順次市民に公開し、意見の聴取と平行しながら策定に当たってください。

 福祉施設における支援費制度への変更に伴い、支援費の支払いが、施設側にとっては収入が2ヶ月遅れのままの状態が続いています。県ともよく協議して施設運営を圧迫するこのような支払い方法を改善されるよう要望します。

次に、認定についてですが、認定第1号に関しては、意見が分かれましたが、簗川へのダム利水参加の見直し・早急な治水対策を要望し、会派の多数意見は「認定」です。
その他の認定については、以下の意見を付して認定いたします。
市立病院会計が苦戦しています。市民の医療を総合的に受け持っている病院としては、広い観点から判断しなければならないが、赤字体質をこのまま放置する事は危険です。盛岡市に集中している大型総合病院の役割分担も視野に入れながら特色を出すことが必要です。癌医療の先端を行くとか心臓病に優れた医療体制が整っているとかの特色を出すべきです。そのために、医療科目の整理を含めて市民の合意を得るための検討機関を早急に作る様、要望いたします。


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