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簗川のダムと自然を考える市民ネットワークを結成

 10月27日(土)午後2時から岩手県民会館第2会議室にて、講演会と結成大会を開きました。
 参加者約50名。
 第一部講演会では遠藤公男氏(日本野鳥の会岩手県連絡会議会長)と井上博夫氏(岩手大学人社教授、市民オンブズマンいわて会長)が講演しました。
 第2部は総会。下記の趣旨や役員、宣言を決めました。
 今後多くの方の簗川ダム市民ネットへの参加をお願いします。





 遠藤さんは、岩手県の猛禽類の生存が東北の中でも多く確認されていると述べながら、環境破壊の20世紀から21世紀は環境保全へと行政を変えさせていかなければならないと力説しました。
 井上さんは、簗川ダムは本当に必要かと題して、20分講演。具体的な数字を出しながら、盛岡市の水道水はあと50〜60年間は足りていること。計画の洪水時の推定水量と実際の雨量、水量とに大きな乖離があることなどをあげ、簗川にダムはいらない、と訴えた。






簗川のダムと自然を考える市民ネットワークの趣旨

1 . 名称
「 簗川のダムと自然を考える市民ネットワーク」(略称:簗川ダム市民ネット)
2 . 目的
1 )簗川ダム建設事業の見直しを求める。
2 )簗川と根田茂川流域の自然を守る。
3 .組織
1 )目的に賛同する個人・団体が参加するネットワーク組織とする。
2 )役員として、世話人代表・世話人・顧問をおく。
3 )会員であればどなたでも役員会に出席できる。
4 . 会費
年 会費:1 口 1,000 円以上
5 . 活動
1 ) 簗川・根田茂川流域の自然観察会を行う。
2 ) 簗川ダム建設に関わる講演会やシンポジウムを行う。
3 ) その他、当ネットの目的に添う事業を行う。

役員
世話人代表:八幡つぐ子
顧問:遠藤公男(日本野鳥の会岩手県連絡会議会長)、吉田 稔(岩手大学名誉教授)
世話人
伊藤慶子(岩手県消費者団体連絡協議会事務局長)
井上博夫(市民オンブズマンいわて会長)
牛山靖夫(日本野鳥の会会員、いわて労連)
遠藤寿美子(盛岡医療生活協同組合副理事長)
加藤昭一(市民会議)
亀山喜作(東北植物研究会会員)
佐々木勇(岩手自然の会会員)
鈴木まき子(岩手県母親連絡会事務局長)
瀬川 強(グリーンベルト推進連絡協議会代表)
外川 正(岩手自然の会代表世話人)
高橋セキ子(岩手県生活協同組合連合会専務理事)
永野正造(八幡平葛根田ブナ原生林を守る会会長)
中村 茂(日本野鳥の会盛岡支部長)
望月達也(岩手県自然保護団体連絡協議会事務局長)
吉田 俊和(東部丘陵地域づくり推進協議会)

結成宣言
簗川と根田茂川流域の自然を守り、
簗川ダム建設事業の見直しを求めます。


 簗川の上流と根田茂川は、自然が豊かな美しい渓流です。流域とその周辺には、876 種の植物、77 種の野鳥をはじめ、哺乳類、昆虫、両生類、は虫類、水生生物など、
2,486 種もの動植物の生息が確認されています。それらの中には、環境省による特定植物群落や絶滅が危ぶまれる貴重種・希少種が少なからず含まれています。
簗川ダムの目的は、洪水調節・既得用水の安定化及び河川環境の保全・水道用水・灌漑用水・発電とされています。しかし、それらはあまりにも現状とかけ離れ矛盾に満ちたものと言わざるをえません。
 盛岡市は、簗川ダムの水を使うとしても50〜60年後と言明しています。 また、県は「毎年約40 億円の水害被害額の損失を防止することができる」と主張していますが、この地域が毎年40億円相当の水害を出しているとは到底考えられません。
 県は「自然環境をできるだけ守る」と言いますが、大規模ダム工事が行われれば簗川・根田茂川流域の貴重な自然環境は間違いなく破壊されます。

 わたしたちは、簗川ダムの建設の見直しを求めます。
 このような事業に、税金を使わないでください。
 貴重な自然を残し、環境教育の場として活かしてください。

2001年10月27日
簗川のダムと自然を考える市民ネットワーク

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