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2000年9月報告

公共施設建設計画の事前公開を

身障者は正面玄関から入れない

写真のように「プラザおでって」の正面入り口はスロープが無いため車いすなどでは利用できません。「誰もが正面玄関から入館できない設計はおかしい」という声が起こっています。
 これは今始まった話ではありません。マリオスもドア・エレベーター・市民文化ホールの階段などがバリアフリーになっていないと指摘されてきました。市は再び過ちを繰り返したのです。この事が九月議会で問題になりました。


市長の答弁

「スロープの設置はスペースが無く危険なので断念した。完成前に障害者団体の方を二度ほどお呼びして意見をうかがい、設計に取り入れた」と「仕方がなかった」と強調。


計画・設計で公表を

まず市が案を作り、広報、マスコミ、インターネットなどで公開し、意見や疑問を広く受け付け、市民参加で方針を練っていくシステムを創り上げるべきです。最終決定は議会で行うにしても、こうすれば、もっと多くの市民の声が公共施設建設に反映します。満足度が高く最終的にコストもかからない結果になるのではないでしょうか。
 質問をしたところ(計画途中段階で市民から意見を求めることを「パブリックコメント制度」といいます)「建物のパブリックコメントは行ったことがないので、どのように考えるのか、全庁内を横断して考えてみる。前向きに検討する」という答弁でした。

ミニ報告

 介護保険

私は、所得の低い方の保険料・利用料を減免すべきであるという要求をしてきています。これについて今まで「国の決めたとおりにしかやらない」と木で鼻をくくったような答弁を繰り返してきた市長が「減免をする、しないは財政的に豊かかどうかとか、それぞれの事務事業との関連で自治体により違ってくる」と実状をポロリ。つまり「福祉予算をもっととれればやれなくはない」という趣旨ですよね?市長。(独自での減免を決定しているのは全国で六七自治体。うち二七自治体が全額免除・全額助成を予定)


情報公開

「情報公開条例」の案が総務常任委員会で示されました。「知る権利」の文言が入る、意思形成過程(最終決定前)の情報も公開の対象、そして私が長らく要求してきたマリオスをはじめとする第三セクターなど市が出資している法人の情報公開も実現しそうです。施行は来年四月一日からの予定。


教育について

 今年度に入ってから、杉並児童館、川崎市など子供を行政の仕事に参画させている自治体を視察してきました。子供というと、ついつい「保護しなくてはならない」と考えてしまいますが、両自治体では職員にまじって、立派に仕事をしていました。

 子供の人権を認め、自主性を尊重すればその能力は計り知れない事を知りました。下記のコラムはそういった経験の後にたどり着いた結論です

本当に子供達は悪くなっているのか?

―私が「青少年の健全育成に関する法律の制定」に反対する理由

九月議会に性や暴力などのいわゆる「有害情報」から子供たちを守るための法律を国で作るよう求める意見書が議員発議で提出されました。「有害情報」のせいで青少年の犯罪は増え、凶悪化しているというのが提出の理由です。全会派が賛同者になりましたが、私は意見を述べたうえで、ただ一人意見書の採択に反対しました。


10代の殺人は減っている。

警察の犯罪統計と裁判所の判決資料をもとに行われた最新の犯罪研究(長谷川寿一・真理子「戦後日本の殺人の動向」岩波出版「科学」七月号)によれば、一九九四年までの四十年間で四十〜五十歳代の殺人率は半減しかしていないのに十代後半の殺人率は十分の一に激減しています。言われていることとは全く反対に日本の若者はこの四十年間で世界一殺人を犯さない若者になっているのです。
 10代の殺人が増えているかの錯覚に陥ってしまうのは、日本の犯罪情報は諸外国と異なり、警察に独占され、警察の意図としてマスコミに報じられるからです。(少年法改悪との関連があるかもしれません)


倫理を国家が決めてはいけない

  かに人権侵害にあたるような性・暴力描写は無くして行かねばならないと私も思います。しかし法規制で対応すればその媒体は「裏の世界」で商品価値が高まり、表現もさらにエスカレートしてきました。そもそも、誰が何を「有害」と判断するのか、基準はあいまいです。判断を警察や国任せにするのは危険ではないでしょうか。


大人がやるべき事、子供に話すべき事

「有害情報」とは人権侵害をする表現のことです。大人がよくて子供がダメとは説得力に欠けます。大人は買わない、見ない。そして折に触れ子供たちに伝えていくべきです。「あなたがそうされたらどう思うか」と。「他人を思いやる心を育てること」こそが解決への糸口だと私は思いますが…。あなたはどう思われますか。

     

                     年代別殺人率

簗川にダムはいらない

 岩手県と盛岡市は、簗川(国道106号宮古街道に平行している川)にダムを建設しようとしています。
 県曰く、「台風期の豪雨では毎年のように洪水の被害を受けており、近年、沿川の市街化が進むにつれ、その被害は増加の傾向にあります。また、簗川は古くから水利用が行われており、かんがい用水及び水道水の水源となっています。しかし夏期の渇水により、しばしば深刻な水不足にみまわれている現状です。簗川ダムは、このような治水対策及び水源確保を目的とする多目的ダムで、梁川総合開発事業の一環として盛岡市川目地先に建設される高さ86メートル、総貯水容量2200万立方メートルの重力式コンクリートダムです。」(岩手県簗川ダム建設事務所のホームページより)


 盛岡市の水道部の資料では、いままで渇水の経験はなく、12万5000立方メートルの需要に対して供給能力は20万立方メートルもあるのです。(40億円も負担した御所ダムの水道施設を完成させれば、充分なのです。)
 洪水の被害も聞いたことがありません。
 
盛岡市は約33億円を負担することが決まっていたのですが、事業の延期に伴い、金額は未定。
 上水道の施設費などは一切未定のため計算できないのが残念ですが、今後の建設費の見直しや計算の確定で、負担額の増加と水道料金の値上げが予想されます。

 そこまでしても、みなさんは簗川ダムを作るべきだと思いますか。


1999年の給水計画と最大需要

立方b/1日
取水能力 199,960 100%
最大需要 125,482 63%
余り 74,478 37%


年間総取水量の推移
96年を100とした場合

年間総取水量 推移比率
99年 39,176,136 99
98年 38,680,142 98
97年 39,442,528 100
96年 39,399,770 100


事業の延期に伴い、財政計画の変更に迫られているが
今のところ、何も決まっていない。

過去の盛岡市負担額 過去の総工予定費 盛岡市負担額 総工費
本体工事費 32億円 340億円 未定 未定
周辺施設工事費 未定 未定 未定 未定
水道工事費 未定 未定 未定 未定
その他 未定 未定 未定 未定
総額 未定 未定 未定 未定


衆議院補選・東京21区に川田えつこさんが無所属で出馬

支援カンパ・紹介者・選挙ボランティアを募集します。

10月22日に行われるこの補欠選挙は、詐欺容疑で逮捕された山本譲司前衆議院議員の辞職を受けて実施されるもの。川田えつこさんは、東京HIV訴訟の原告・川田竜平さんのお母さんで同原告団副代表を務めました。出馬は中村敦夫参議院議員からの要請。
  私達「市民会議」は川田えつこさんをできる限り応援します。ボランティアに東京まで行ける方は早急にご連絡下さい。また、立川市・日野市・昭島市にお知り合いがいらっしゃる方はご紹介下さい。支援カンパをしてくださる方は事務所にお持ち下さるか、郵便振替でお願いします。(口座02350−8−10742 加入者 加藤昭一)


立候補にあたって。川田えつこ(抜粋)     

息子竜平がHIVに感染してからさまざまな経験をしてきましたが、この薬害エイズのたたかいを通じて学んだことは、あきらめずに、前向きにとりくんでいけばそこに道が開かれていくということでした。そして一人ひとりが自分に何ができるのかが問われていることだと思ったのです。厚生省を囲んだ「人間のくさり」、厳冬の中の「座り込み」はひとり一人が自分の意志で自発的に動き出した運動でした。誰かに命令されて動くのではなく、自分の頭で考えていくことが重要なのです。そして一人の力は小さいけど、その一人が勇気を持って足を一歩踏み出すことが大きな流れをつくっていくのだと確信しました。
  
薬害エイズが起きたのは政治家、官僚、企業の癒着にあります。政治を変えていきたいと思っています。変えることはできると確信しています。変えなければ、経済至上主義がますます跋扈し、いのちや環境が破壊されます。政党間の党利党略でなく、今何をなすべきなのかを広い視野にたってとりくんでいきたいと思っています。変えることはできます。一緒に変えていきましょう。


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