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横浜市議の除名処分に反対する

6月25日横浜市議会は、賛成多数で、井上・与那原両市議を除名処分とし、議員の資格を剥奪しました。マスコミでは報道されていない点を含めてお伝えしたいと思い、寄稿された(6/24付)文章を掲載します

「市民の党横浜市議2名除名処分?!」

新聞報道等でご存じの方もおられると思いますが、我々と同じ市民の党の横浜市議−井上さくら(鶴見区選出)与那原ひろこ(港北区選出)が、「除名処分(議員身分の剥奪)になりそうなのです。

6月21日に開かれた横浜市議会懲罰特別委員会で、「除名処分」が賛成多数で可決。各会派の賛否は以下のとおり。
<賛成> 自民党、公明党、民主党、民主党横浜みらい
<反対> 共産党、神奈川ネット

「選挙で選ばれた議員の資格を議員が強制的に剥奪できるの?」と思われる方もおられると思いますが、地方自治法では、なんとできるんです。
(国会では、あの鈴木宗夫氏に対し、辞職勧告はできても、やめさせられないのに) 在籍議員の2/3以上の出席し、4/3以上の同意があれば可能。
横浜市議会の場合、可決には69名以上の賛成が必要で、「除名」に賛成している会派の人員は、自民党33人、公明党16人、民主党16人、横浜みらい5人の計70人。2人以上の欠席者がなければ、可決となりそうです。

では、なぜ「除名」なのか?理由は、「議会の品位を汚した」ということだそうで、具体的には6月5日の「議長席占拠事件」と呼ばれていることで、両市議が、今議会から強行された「日の丸」の議場掲揚についての、意見表明と5月29日の「強制退去」(後記)事件に対する議長の見解を求めた行動です。

少し長くなりますが、マスコミでは明らかにされなかった、横浜市議会でのこの間の経過をお知らせします。

5月10日 議会運営委員会(以下理事会)で、自民党が「日の丸」掲揚を提案。
  21日 理事会で共産党・ネットが反対表明。市民の党の発言不許可。
  22日 議会運営委員会(以下議運)で、「日の丸」掲揚多数決で「決
      定」。市民の党発言不許可。
  29日 議運−市民の党発言不許可
      本会議−議場内で市民の党の2市議が、開会前に議長に発言を
          要請。2市議を議場外へ強制排除。その際井上市議が
          全治7日の負傷。
  31日 理事会−29日の本会議進行に疑義(開会前の退去命令は、地
          方自治法違反)が出されるが、録音テープの公開を認
          めず。市民の党の発言不許可。抗議申し入れを議長に
          提出。
6月3日  市民の党、議長に公開質問状を提出。
  6日  議運−市民の党の発言不許可(6回目)
      本会議開会前、議長に質問状の回答を求め議長席に座り込み。
      議長命令で両議員を強制排除。自民・公明・民主・共産・みら
      いの賛成で懲罰動議可決。(ネットは反対)

      *市民の党は、少数会派のため、議運・理事会共にオブザーバ
       ー参加。通常、オブザーバー参加の場合、議決権は持たない
       が、発言は委員長の許可のもと認められている。

<「日の丸」の議場掲揚について>


「日の丸」が国旗として、ふさわしいものであるかどうか、様々な議論があるところです。(少なくとも私はふさわしくないと思っている)だからこそこれを国旗として定める法律は、1999年までありませんでした。

これが、99年5月突如法制化されのですが、この経過は、この年の3月広島県のある公立高校で、文部省・県教委が卒業式において、「日の丸」を掲揚するよう指示を出し、教員や生徒の反対にあった校長が自殺をするという事件があった以降、小渕内閣の官房長官を務めていた野中広務氏の「ツルの一声」で国会で可決したもの。(事件の直前まで野中氏自身も「法制化の必要なし」と言っていた)

「日の丸」が国旗としてふさわしいかどうかという議論を、押さえ込むような形で法制化がはかられたのですが、そのことを自覚しているかのように、この法律は、極めて短く、ただ単に「国旗である」ということを定めた条文になっており、「掲揚の義務」や国旗としての「尊重の義務」は、何も示されていません。さらに、当時の小渕首相は、「強制するものではない」という見解を明らかにしています。

だとすれば、様々な立場を持つ住民の代表として構成される議会において、この問題を取り扱う場合は、十分な議論と相互理解が必要だと思います。
(私も、「日の丸」が好きな方や大事にしたいと思っている方々の気持ちは尊重しているつもりです) しかし、今回の横浜市議会で起こった出来事はこうした経過を無視するかのように、市民の党の議員に対しては、1回の発言も許されないまま、大会派の「数の論理」で強行されたのです。


<議員の除名処分について>


議会は「言論の府」であるはずです。ところが、今回の除名処分の対象をなっている行動は、全て意見表明を求めての行動です。意見表明を求めて行動した議員が、それを認めなかった議員達によって、議員身分を剥奪されようとしているのが、今回の事件の構造です。

また、別の言い方をすれば、最も「ムネオ型利権政治」を推し進めてきた議員達(自民・公明・民主)によって、最も「ムネオ型利権政治」と戦ってきた議員が、やめさせられようとしているのです。


ともあれ、全て明日の横浜市議会本会議で決せられます。明日は、私も傍聴に行くつもりです。読者の皆さんで、可能な方は、是非横浜市議会へ!
                           (おきなが)

6月25日(火) 横浜市議会本会議 午後10時〜
         (傍聴は、9時40分から受け付け)


「除名処分」に抗議の声を!
自民党横浜市議会議員団 tel045(671)3010
            fax045(681)1530
公明党横浜市議会議員団 tel045(671)3023
            fax045(681)2060
民主党横浜市議会議員団 tel045(671)3028
            fax045(681)2410
民主党横浜みらい市議会議員団 tel045(671)3036
               fax045(227)5290



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ざま市民の党 市議会議員
おかだじん かねこふみこ おきなが明久
事務所:座間市緑ヶ丘4−20−5−102
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