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代表質問 2006.3


 私の願いとは裏腹に、現在の日本は『格差の拡大が健全な競争を阻み、さらなる格差を生み出す』という悪い循環に陥っていると思います。これは1980年代以降続いている高額所得者に対する優遇税制や、高齢化への対応が場当たり的になっている社会保障制度など、その主たる責任は国政にあると感じますが、住民に一番近い行政機関として、地方自治体ができる限りの事を行わなければならないと感じています。

 しかし、残念ながら盛岡市の財政危機は深刻です。2004年度予算から義務的経費が予算全体の5割を越えています。その中でも急激に増えているのは扶助費です。普通建設事業費にしても人件費にしても削減するには限度があります。これから進む高齢化を考えると、予算全体に占める扶助費の割合は年を重ねるに従ってさらに大きくなる可能性が高く、盛岡市の予算の硬直化は避けられない事になってしまいます。扶助給付を制限する以外の方法で扶助費を縮小する方法はないのか、この1年間考えてきました。

 コミュニティビジネスの成功例としてご存じの方も沢山おられると思いますが、徳島県に人口2000人の上勝町という自治体があります。その多くが山林に覆われ65歳以上の高齢者が半数を占めているこの町で、料理に添える花や葉っぱなどの『つまもの』事業を展開し3億円近い売り上げを上げている株式会社いろどりの代表取締役横石知二さんのお話をうかがう機会がありました。いろどりのつまもの生産者の多くは70代、80代の高齢者です。細かな指定に合わせて効率的に出荷をしていくために『自ら考える』習慣が生まれ、主体意識を持った町民は非常に元気なのだそうです。上勝町の65歳以上の医療費はとても低く押さえられており一人あたり年間26万円。徳島県内で一番高い自治体の6割にも満たない額です。また、町財政も豊かで、30億円もの基金を積み立てています。

 盛岡市と上勝町は行政規模が明らかに違いますので、そのまま比較することは出来ません。しかし「一人一人が主役として、自分のこととして取り組めれば、こちらの想像をはるかに超えた事ができる。そういう環境を整えるシステムを作ることが一番重要である」という横石さんの発言に、私が昨年から考えてきた事に通じるヒントがあるのだと思います。

 私たち議会改革フォーラムはこの3年間、バブル崩壊以降の新しい情勢に対応できる行政のあり方、及び市民と行政の関係について考えてきました。『盛岡市行財政改革の方針及び実地計画』にあるように、市財政は困難が予想されるにも関わらず行政課題は山積みされており、広範な市民の参画無しにはこれからの時代を乗り切っていけないと思うからです。

 市民自らが主体意識を持つためには、行政の『総合企画力』を向上させる必要を感じます。市長は市の施策一つ一つの目的をはっきりと市民に伝え、参画し得る環境をシステムとして整えなければなりません。

 それを念頭に置きながら、議会改革フォーラムを代表して質問いたします。
 まず、市長挨拶について質問いたします。

 はじめに予算に関わる国や県との関係についてお聞きします。
あいさつの中で、来年度の地方財政計画で一般財源総額が確保されたことを受け「国と地方の一定の信頼関係は保たれた」と発言されました。しかし、それと同時に「地方交付税改革に関しては依然不透明」とも仰いました。今後、国の地方に対する税配分や補助金動向はどのようになっていくと予測していらっしゃいますか。またその予測に沿えば、盛岡市の予算において、市税・地方譲与税・地方交付税・国庫支出金・県支出金など、歳入を構成する科目のそれぞれがどのくらいの比率であることを望ましいとお考えでしょうか。市長の考えをお聞かせください。
 また、2000年頃から歳入の中で県支出金が増えおります。岩手県の緊縮財政は来年度も続く様ですが、今後、県財政の悪化による影響があると考えますか。「ある」とお考えの場合、それはどのくらいのものでしょうか。予測をお聞かせください。

市長答弁
 伊勢志穂議員の御質問にお答えいたします。
 はじめに、国の地方に対する税配分等についてでございますが、三位一体改革により、所得税から住民税への税源移譲が行なわれ、平成18年度までは所得譲与税という形で措置されることとなっております。盛岡市では平成17年度と比較して約8億5千万円の増を見込んでおります。

 今後は議論が地方交付税改革に移っていくものと思われますが、国は2010年代初頭には地方交付税の不交付団体を人口割合で3分の1、税収割合で2分の1まで増加させることを目標としており、今後も地方交付税の削減傾向は続くことが予想されておりますことから、当市としては平成19年度予算への影響について懸念いたしておるところでございます。

 また、実現はいたしませんでしたが、昨年生括保護費の国の負担割合を下げる案が突然示されるなど国庫支出金についても不安な要素が残されていると感じております。

 次に歳入を構成する科目の比率についてでございますが、地方自治体の自立性及び安定性はいわゆる自主財源の多寡によって左右されるものでございますので、市税等の自主財源の割合が高いことが望ましい姿であると認識いたしております。

 県支出金につきましても岩手県の厳しい財政状況を勘案いたしますと今後県の単独補助制度の見直し等が行なわれる可能性は否定できないところでございますが、その影響については現在のところ把握できかねます。

 いずれにいたしましても、市の予算に直接かかわってくる問題でございますので、今後も情報収集に努めてまいります。


次に重点施策のいくつかについてお聞きいたします。
行財政構造改革と予算配分の重点化についてお聞きいたします。

 来年度予算でも臨時財政対策債分を除く市債依存度は7.9%と数値目標の8%以内をクリアしております。しかし来年度は基金から9億7411万5千円の繰り入れを行う予定になっています。今年度と比較すると240%を越える増額であり、疑問に感じます。この理由を教えてください。

2003年12月に策定された『盛岡市行財政構造計画の方針及び実地計画』には「現行の行財政運営を継続した場合、H19年から財政再建団体に転落する」というショッキングな予測がされておりました。今年度もほぼ終わりに近くなり、当初計画の3年間の2/3を終えようとしておりますが、現段階の評価を聞かせてください。合わせて『盛岡市行財政構造計画の方針及び実地計画』が財政再建にどれだけ寄与したとお考えか、そちらの評価もお聞かせください。


市長答弁
 次に平成18年度予算編成における基金の取り崩しについてでございますが、財政調整基金及び市債管理基金から合わせて約9億円取り崩したところでございます。
 盛岡市行財政構造改革の方針の中の財政見通しでは7億円の取り崩しを計画いたしておりました。また、玉山村行財政構造改革プログラムでは2億円の取崩しを予定しておりました。

 平成18年度予算編成にあたってはそれぞれ計画どおり取崩しを行なったものでございます。
 次に平成15年12月に示した財政再建団体転落の懸念についてでございますが、平成15年度の行財政運営を継続した場合、毎年度財源不足が生じて平成19年度には財政再建団体に転落するとの予測から危機感をもって行財政構造改革に取り組んできたところでございます。その結果、平成16年度決算におきましては、実質単年度収支約3億8000万円の黒字を計上するまでに改善し、財政再建団体への転落は回避されたと認識いたしております。

 しかしながら、平成18年度予算についても財政の見通しにおいて見込んでいた基金の一部取り崩しによって編成しておりますように、現在の財政状況も決して余裕のあるものではなく、今後も,これまでの財政再建の道筋をつけた盛岡市行財政構造改革の方針に沿って改革を続けていく必要があるものと存じております。


 『徴収対策等の強化による市税等の収納率の向上』に力を入れていらっしゃいますが、特に滞納繰越分においてその効果が出ているとは言い難いように感じます。滞納繰越分の収納率向上は、特に現在の様な景気では、かなり難しいことだと思います。体制の強化によって目標の91.02%まで上げることが可能なのでしょうか?見通しをお聞かせください。


市長答弁
 次に,市税等の収納率についてでありますが,市税等収納率向上対策推進本部の方針に基づきまして,市税等の累積滞納の早期縮減と,収納率の向上を図るために,計画的な納付指導を行うほか差し押さえを含む滞納処分の強化,管理職による訪問催告,夜間・休日納付相談窓口の拡大など,税収確保対策につきまして全庁を挙げて取組んでいるところでございます。

 また,口座振替の普及やパソコンを使って税金の支払いができる「電子収納サービス」の調査研究を進めるとともに,県,市町村が協働して滞納整理を行う組織の検討も進められておりますので,これらの状況も見ながら収納率の向上を図って・まいりたいと存じます。


 『盛岡市行財政構造計画の方針及び実地計画』によれば、今年度にパブリック・インボルブメント制度を導入する予定になっております。パブリック・インボルブメント制度を導入した事業名とその結果どうだったか、及びその効果についてどう感じておられるかを教えてください。また、全ての部署でパブリック・インボルブメント制度を行ったわけではないと思います。実施した経験を庁内全体に還元していくために、どのような方策をお考えかお聞かせください。


市長答弁
 次に、パブリックインボルブメントについてでありますが、現在、本格的な導入に向けて、準備を進めているところであります。当市において、平成17年度に実質的に導入した事業といたしましては、グラウンドワークによる「山岸地区の児童公園の整備」、「渋民地区公園の整備」、「青山新駅の壁面のレンガ張」への取り組みや、ワークショップの開催による「盛岡ブランド推進計画の策定」、「都市計画マスタープランの策定」、「総合交通計画の策定」、さらには、市民シンクタンク事業の一環である「盛岡の新しいとびらを開く市民の会」による子育て支援の課題分析など、市民参加による様々な取組みが行われており、これらの取組みにより、市民の皆様の市政参画への意識が高まっているものと考えております。

 また、庁内全体のものとすることにつきましては、これまでの事例の検証を行うとともに、対象とする事業や手法など、他都市の事例等も調査研究しながら、各部共通のものとなるよう、制度化に向けて取り組んでまいりたいと存じます。


 ここからは行政評価システムにも関連する事についてお聞きいたします。
 現在の行政評価システムは庁内職員が施策を評価するシステムです。私どもは以前から、重点施策を決定する際に、市民が選べるようにするべきだと考えてきました。行政評価に関しても、市職員とは異なった角度からの見解が必要だと感じますし、何よりもその施策が市民ニーズと合致しているかという事が最も重要な点ではないかと思うのです。

 『盛岡市行財政構造計画の方針及び実地計画』によれば今年度と来年度にかけて『第三者評価の実施』と共に『市民意見を反映させた指標設定等』の導入が明記されております。この『市民意見を反映させた指標』は今回の行政評価に取り入れられたのでしょうか。今回の評価が、それが取り入れられた上での評価であるとしたら、それはどのようなものであったのか教えてください。

 まだ取り入れられないのであれば『市民意見を反映させた指標設定』に関して、現在検討されている事をご報告いただきたいと思います。

 2月20日の盛岡市議会全員協議会で今年度の行政評価結果が公表されましたが、その中で来年度の事務事業事前評価の結果が示されました。この資料において表記されている事業概要はあくまでも事業の内容についての説明であって、その事業の目的を示しているものではないと思います。つまり、地区保険センター整備事業は事業概要にあるように『老人保健福祉計画における4館構想の残りの1つを旧盛岡競馬場跡地の「保険・福祉ゾーン」に整備』すれば、事業の目的は達成された事になると思いますが、禁煙教室事業は対象者に禁煙指導を行っただけでは、事業の目的が達成されたとは言えないのではないかと思うのです。その禁煙指導によってどれくらいの人が禁煙に成功するのか、という事業の達成目標が広く共有されない限り、事業終了時に、事業の成功・失敗や効の判断が、個人の主観によって大きく左右される事につながりかねないのではないかと思いますし、その事業の必要性を判断する際にも、個々の受け止め方によって大きな違いをもたらしてしまうように思います。検討された全ての事業について、その目的と達成指標をお聞きすることは、あまりにも膨大になりますので、市長あいさつにおいて来年度の重点施策とされている『みんなで支える子育て支援の展開』『地域資源をいかした観光・物産の振興』『うるおいのある公園・街路樹の確保』『雇用の創出』について、事業の成功・失敗や効果を判断する際の指標を示していただきたいと思います。



市長答弁
 次に,、行政評価システムにおける「市民意見を反映させた指標設定」についてでありますが,今年度からスタートした総合計画に掲げる施策の成果指標は総合計画審議会の御意見を反映させながら設定したものでありますが,今後さらに,専門家の御意見や成果測定のために行っている市民アンケート調査における市民の皆さまの御意見などをお聞きしながら,必要に応じて見直してまいりたいと考えているところであります。

 また,昨年11月に「評価からはじめるまちづくり」と題しまして,成果指標を市民の皆さまとともに考えるワークショップも開催したところであります。このワークショップで出された成果指標のアイディアは,データ収集の容易性など必要な検証をしたうえで,成果指標として取り込んでいきたいと考えており,こういった取組みを通じて,成果指標の設定に市民意見を反映させてまいりたいと考えております。

 次に,今年度の主要事業に掲げている施策,事業の指標についてでありますが,「みんなで支える子育て支援の展開」については,施策の成果指標として「子育て支援サービス利用者数」,「子育てに悩んでいる・不安を持っている親の割合」,施策内の事業の成果指標として「保育所の待機児童数」,「各種健診の受診率」など,「地域資源をいかした観光・物産の振興」については,施策の成果指標として「観光客入込み数」,施策内の事業の成果指標として「特産品の取扱高」など,「うるおいのある公園・街路樹の確保」については,施策の成果指標として「1人当たりの公園等面積」,「街路樹のある道路延長」,施策内の事業の成果指標として「ハンギングバスケットが飾られた通りの延長距離」なぜ,「安定した雇用の創出と良好な労働環境の促進」については,施策の成果指標として「盛岡職業安定所管内の求人倍率」,「求職者数に対する新規雇用者数の割合」,施策内の事業の成果指標として「市外からの累横新規誘致企業数」などが設定されているところであります。



 みんなで支える子育て支援の展開についてお聞きします。
 市長はあいさつの中で『就労形態の多様化に対応した各種保育サービスや放課後児童健全育成事業を拡充し、子育てと仕事が両立しやすい環境づくりに努めます』と発言いたしました。子育てと仕事を両立させるために一番良いのは、保護者の労働時間が短縮する事、そして、子どもの生活リズムに合わせた時間に就労できる事だとは思いますが、実際、その様な条件での就労は困難なのが現実です。このような現状を決して肯定するわけではありませんが、しわ寄せを一番受けると思われるのは子ども達であるが故に、私はこの発言に賛成をいたします。昨年、児童館の指定管理者公募に盛岡市学童保育連絡協議会が審査を受けようと検討致しましたが、『児童館で行われている放課後児童健全育成事業は18時に終了しなければならない』という盛岡市の規定があり、どんなに早くても18時30分まであずかりを行っている学童保育連絡協では断念せねばならなかった経過があります。当時、放課後児童健全育成事業が18時で終了する理由を担当課にお聞きしたところ「長時間子どもを預かることは、子どもの育成にとって必ずしもプラスではないと考えるから」というお答えを頂きました。小学校に入学しているか、いないかで、見解がこのように異なることに、違和感を覚えます。ご見解をお聞かせください。



市長答弁
 次に,放課後児童健全育成事業についてでありますが,児童館の利用時間につきましては,児童館の設置目的である健全な遊びを与えてその健康を増進し,情操を豊かにするという児童の健全育成の観点から,一般利用児童については学校の下校時間まで,保護者が日中不在の放課後児童については,午後6時まで利用できることとしております。

 児童館の利用時間につきましては,保護者の就労形態の多様化に対応して,十分考慮しなければならない課題であると認識しておりますことから,その必要性について調査のうえ,指定管理者制度との兼ね合いも含め,検討してまいりたいと存じます。

 地域資源をいかした観光・物産の振興についてお聞きします。
 1月27日、盛岡ブランド宣言が行われました。2004年の1月に行われた『盛岡ブランドセミナー』から2年越しで、一つの区切りがついたと思います。ここで一旦、ここまでの取りまとめとして、市長の盛岡ブランド事業に関する評価をお聞かせいただきたいと思います。その際、当初のねらい・目的に対して、現時点ではどうなのかというような形のご説明を頂ければ大変ありがたく思います。

 昨年の代表質問において私は「盛岡ブランドの構築とは、盛岡市民が望む盛岡のあり方・将来像を作り上げていく事に他ならないと考えている」と発言しています。だからこそ、一人でも多くの盛岡市民が、この事業に関心を持ち、関わっていただけるよう配慮をしてきたつもりです。しかし、残念ながら盛岡ブランドを支える広がりは、私の期待ほどは広がっていない様に感じます。市民は本日までの盛岡ブランド事業に関して、どの様に受け止めているとお考えでしょうか。『盛岡ブランドセミナー』において、小沢正光氏は『地域ブランド・行政ブランドを作る意味を全ての盛岡市民が理解することが目標』と仰っていた記憶がありますが、その内容について市民に浸透されているのでしょうか。感触をお聞かせください。


市長答弁
 盛岡ブランド宣言までの取り組みの総括についてでありますが,まず,私の当初の意図としましては,他都市との違いを明確に打ち出す「ブランドづく り」という視点から盛岡を全国にアピールし,市民もまた,誇りをもって暮らせる,元気なまち「盛岡」をつくり,暮らしたい,訪れたいなどと盛岡を「選ばれるまち」にしたいと考えたところでございます。また,旧玉山村との合併もございまして,合併とほぼ同時期にブランド宣言をし,新市盛岡が一体となれるブランドづく りに取り組みたいという狙いもございました。

 現時点でのブラシドづく りについてでございますが,1月27日にブランド宣言・ブランド推進計画を発表させていただくとともに,特産品ブランド認証制度導入の研究会を立ち上げ,南部鉄器や盛岡りんごなどの特産品のブランドリーダーの育成準備にも着手いたしております。

 ブランド開発は近年,多くの自治体で取り組みを開始しておりますが,地域ブランド開発の行動計画を立ち上げ,具体的な事業に着手している市町村はほとんどなく,先進例がない中で,盛岡がいち早くブランド推進計画を立ち上げたことは,全国的にも評価されているものと存じております。

 市民は本日までの盛岡ブランド事業に閲して、どのように受け止めているかについてでございますが,これまで直接意見交換をいたしました団体・市民の皆様には,自らの活動がブランドをつく っていく地域ブランドづく りの重要性をご理解いただいていると考えておりますが、多くの市民の皆様への浸透という点では更に啓発活動をすすめる必要があると存じております。

 幸いにも,ブランド宣言を行った当日の,市民の皆様による多彩なブランドリ レートークは,今後,市民協働・市民主体によるブランドづくりの取組みを予感させるもので,多くの参加着から暖かい賛同の拍手をいただき「感動した」との感想をいただいておるところでございます。

 今後は,市民によるミニリレートークの実施や広報紙やホームページでの啓発をはじめ,市民による盛岡地域学の実施,市民のブランドづくりへの参画をすすめるなかで,全ての盛岡市民がブランドをつくる意味の理解の促進や市民協働によるブランドづくりの推進に努めてまいりたいと存じております。

 また,ブランド宣言の際に発表したトップキヤツチコピー「もりおか暮らし物語lは「もりおかブランドは、盛岡の暮らしの中から生まれたものであり,その一つひとつに身近な自然や伝統と工夫,人と文化を大切にして育んだ物語」があるということでございます。一つひとつの物語はまさしく暮らしの中から市民の皆様が一体となってつく りあげたもので,これからのブランドづく りの指針となる「市民協働の原則」とも合致いたしますので,今後,より一層,市民と一体となったブランドづくりを行ってまいりたいと存じております。


 雇用の創出
についてお聞きします。
 市長は「これまでの緊急避難的雇用の創出にとどまらず、地元企業の雇用に加えまして、製造業等の企業立地に一層力を注ぐ」と発言なさいましたが、緊急避難的ではない雇用形態はどのようなものを想定されているのでしょうか。できるだけ具体的に教えてください。  

 また、盛岡市の雇用傾向が国と同程度の回復に至っていない、別の言い方で言えば、他都市と比較して盛岡市の雇用状態が回復しづらい、もしくは、悪いままである、理由は何処にあるとお考えでしょうか。


市長答弁
 次に,緊急避難的ではない雇用形態はどのようなものを想定されているかとのご質問ですが,雇用期間1年未満の事業により採用された雇用形態や,突発的に起こった出来事に対処するために期間を区切って雇用される形態ではなく,より安定的で,生活設計を可能とするような雇用形態を想定しております。

 次に,他都市に比べて雇用状態が回復しづらい,もしくは,悪いと判断する理由はとのご質問ですが,平成18年1月の有効求人倍率により比較しますと,岩手県は0.74倍であり,山形県の1.07倍,福島県の0.91倍,宮城県の0.84倍には劣るものの,秋田県の0.65倍や青森県の 0.47倍には勝っております(岩手県上り右効求人倍率の高い県は、第2次産業の比率,製造業の割合が高いものと推測されます。盛岡市は,県全体の水準より有効求人倍率が高めに推移しておりますことから,回復しづらいとか悪いとかは言えない状況にあるものと考えております。

 中核市への以降に関連して競馬会館ビルの取得についてお聞きします。
 保健所は集客に効果のある施設だと思います。中心市街地の既存建物の再利用を行うのであれば、その活性化に寄与する場所を選択する方が効果的だと考えますが、競馬会館ビルの場所は、中心市街地集客への導線とするには少しはずれた場所ではないかと思います。子育て支援施設の入居を予定している、旧ダイエーへの設置を検討しなかったのはなぜでしょうか。 理由をお教えください。

 また、2月20日の全員協議会でのご説明によれば、取得費・改修費等を合わせれば11億9千万円にものぼる試算をされておりますが、これは2005年の未利用市有地・保留地の処分額12億1660万円と同じ位にあたります。既存施設の活用で低コストを図っている割には、高額の様に感じてしまいます。試算の根拠を細かく教えてください。

市長答弁
 次に、競馬会館ビルの取得に関し、場所的に中心市街地の導線ではないのではないか、との御質問でございますが、市保健所施設として競馬会館ビルを選定した理由として、県庁、市役所等の官公庁やバスセンターにも近く、公共交通の利便性の良い箇所に立地しておりますことから、市民にも理解が得られるものと判断したものであります。

 次に、旧ダイエーを検討しなかった理由についてでこございますが、ダイエー盛岡店の後継店舗については、昨年11月10日にテナント公募の説明会を開催しており、多くの事業者が参加されたと伺っております。当市の保健所としての利用可能施設調査は、今年1月に実施したものでありますが、周辺の住民からの要望が多くございます物販や飲食を中心とした活発な民間事業者の動きがある中で、保健所及び保健センターとして、5,000m2というまとまった事務・検査スペースを確保するのは無理があるものと思われましたことから、当該調査の対象とはしなかったものでございます。

 次に、競馬会館ビルの取得費・改修費の試算の数字についてでございますが、取得に係る予算につきましては、近傍地の県の地価調査の動向等を踏ま・え、平成16年11月に競馬組合が提示いたしました売却希望価格が総額で3億7,482万円と伺っておりますことから、土地を1億6,000万円,建物を1億9,000万円と見積もり、総額3億5000万円と予算計上したものでございます。今後の取得価格の決定に際しましては、不動産鑑定士による評価価格を基に競馬組合と交渉を行い・、市財産評価委員会で審議を経た後、最終的には議会での議決により取得を決定することを予定しております。

 また、改修経費につきましては、競馬会館ビル全館の内装を全面的に改修した場合いの標準的工事費を建設主体工事,電気設備工事及び機械設備工事の概算総額8億円と見積もり、市議会全員協議会でお示ししたものでありますが、ビル本体の構造や諸設備の状況等の調査分析は、ビル取得以降の作業となりますし、また、市保健所として必要な検査機器の設置や組織、人員などにつきましては、これからの検討となりますことから、それらを精査した上で、改修に伴う経費が最小限に納まるよう努めてまいりたいと存じます。


 昨年、代表質問で維持補修費の確保について質問させていただきました。10年前は9億8千万円の予算であった維持補修費も、来年度予算では3億8千万円ほどに激減しており、今後も縮小する可能性は否定できません。私は、盛岡市は今以上の資産を持つべきではないと考えます。保険センターを保健所の中に移転した後、現保険センターは売却すべきだと思いますが、市長のお考えをお聞かせください。


市長答弁
 次に、現保健センターは売却すべきであるとのことでありますが、市庁舎全体の配置の中で、現保健センターを庁舎として活用することが考えられますが、今後、売却も含め、現保健センターの最も有効な活用方法を検討してまいりたいと存じます。


 次に市立病院についてうかがいます。
 盛岡市立病院の経営に関しては、有識者による諮問機関からも市議会の特別委員会からもそれぞれ意見が寄せられていますが、盛岡市も市勢調査等で直接市民からの声を集めていることと思います。そこでお聞きしたいのですが、盛岡市民が市立病院に求めている事はなんだとお考えでしょうか。

 また、地域医療という観点から考えた場合、盛岡医療圏における市立病院の役割についてどのように考えていらっしゃいますか。盛岡医療圏の地域医療全体の中で、市立病院の位置づけをはっきりさせるためには、岩手県と協力しながら守男改良圏の地域医療計画を作成するべきだと思いますが、いかがでしょうか。

 『盛岡市立病院あり方検討委員会』の中で、市立病院での小児科を充実させるよう意見がありましたが、市立病院からは「小児科医が不足しているため困難である」というお話でした。議会改革フォーラムは以前から市立病院での小児科の充実を要望してまいりました。少子化が進行し、小児科医が少なくなっている今だからこそ、優れた小児科病院を持つ事は県都として必要な事ではないかと思うからです。医師不足とのことですが、今まで市立病院では岩手医大に頼った医師確保を行って来たとお聞きしております。それ以外の方法は不可能なのでしょうか。盛岡市が今まで、医師確保のために、どの様なことをどれだけやっていらしたのか、具体的に教えてください。

 『盛岡市立病院あり方検討委員会』と『市立病院対策特別委員会』双方から、緩和ケア病棟の設置を検討するよう、答申が出されました。私も盛岡医療圏における緩和ケア病棟の設置に賛成ですが、医師の確保や看護師の研修などを考えると、すぐ実施する事は困難だと思います。そこで当面は、緩和ケア外来の開設を目指して、研修等を行っていくのはいかがでしょうか。お考えをお聞かせください。

 前述の二つの答申でも触れられておりますが、現状の経営形態を継続させていくことは難しいと考えています。病院事業に全責任を負う役職をつくり、経営と医療行為のどちらにも理解が深い人物を任命すべきである、というのが、議会改革フォーラムが以前から要望して来た事です。他都市の病院事業の例からも、優秀な事業管理者の確保には首長の熱意が寄与する部分が大きいと思います。市長のご見解をお聞かせください。


市長答弁
 次に、市民が市立病院に求めているものについてでありますが、昨年、市民意識調査や10月に市立病院が行った利用8月に市が実施した者アンケート調査によりますと、「経営を改善して継続してほしい」、「小児救急を含む救急医療の充実」、「診療時間の延長」や「待ち時間の短縮」などの要望が多く寄せられております。

 次に、盛岡医療圏における市立病院の役割についてでありますが、市立病院あり方検討委員会においても委員から意見が出されておりますが、盛岡保健医療圏で不足している比較的重症な患者に対応する療養病床を備える病院への移行が求められているところであります。

 次に、県と連携して地域医療計画を作るべきとのことですが、盛岡保健医療圏では関係市町村、保健医療団体や学識経験者等で構成する盛岡地域保健医療協議会が設置されており、盛岡地域保健医療計画の作成や救急医療体制の運営など、保健医療に係わる重要な事項について調査協議を行っております。

 次に、小児科医の確保についてですが、岩手医科大学自体の医局においても小児科医師の確保は非常に難しいものとなっておりますし、東北各県の大学病院においても同じように医師不足の状況下にあり、市立病院あり方検討委員会においても必要な医師の確保は極めて困難な状況にあることを前提に検討されてきたところであります。

 これまでも、私や病院長は機会を捉えて岩手医科大学にお願いをしてきておりますが、今後におきましても、質の高い医療を提供するうえで必要となる医師の確保に努めてまいります。
次に、緩和ケア外来についてでありますが、市立病院において、緩和ケア外来を設置する場合には、緩和医療に精通した医師や看護師など医療スタッフの確保等の課題がありますことから、現時点では難しいものと考えております。

 しかし、緩和ケア医療は市民からの要望の多く、あり方検討委員会や市立病院対策特別委員会においても、その取り組みが求められておりますことから、盛岡広域の市町村との間で、今後の緩和ケア医療への対応について研究してまいります。

 次に、病院事業の運営責任者の人選についてでありますが、公営民営を問わず意欲と指導力を兼ね備えた人物の確保が最大のポイントであり,その責任者の下で全職員が改革改善に向けた目的意識を共有し,そういった状況の中で改革が実行されることが成果を上げるうえで重要な要素になると認識しております。



 次に中央卸売市場についてお聞きします。
 この間の市場外流通の増加を考えると、中央卸売市場が生き残っていくためには、今までの様に流通部分だけについて考えていても難しいのではないかと思います。一昨年、東京太田市場に視察に行きましたが、『市場ニーズの調査→特産品の開発→量や質などの生産指導→流通ルートの開発→再び、市場調査』という、まるで商社の様な取り組みを、卸売業者が生産者を組織することで行っておりました。中央卸売市場の卸業者は生産者とのパイプがあるわけですから、このような取り組みを行うには優位な条件を持っていると思います。勿論、卸売業者だけで行うのは難しいと思われますので、このようなシステムを作るために盛岡市が援助を行うべきだと思いますが、市長はいかがお考えでしょうか。

 また『食の安心安全』に大きな関心が向けられている現況から考えますと、食品の安全に関する検査機能を持つ事が出来れば、他市場に対する優位性をもたらすと思うのですが、いかがでしょうか。

 市場内には、未利用の部屋やスペースがあると聞いています。中卸業者が今以上に増えていく可能性は小さいと思いますので、これら未利用スペースの有効活用について、お考えをお聞かせください。市場法によって利用の制限があるようですが、現在の中央卸売市場の会計状態から考えれば、ありとあらゆる様々な方法を検討するべきで、農水省と交渉をしてでも活路を開くべきだと思うのですが、お考えをお聞かせください。


市長答弁
 次に、中央卸売市場についてでございますが、はじめに市場流通の取り組みにつきましては、卸売業者と仲卸業者が協調し小売店や産地などの情報を適確に把握しながら、・商品開発や産地育成につなげることが重要であると認識しております。

 当市場におきましても、場内業者と連携し、商品企画や商品提案についての講習会の開催などを行っているところでございますが、今後とも場内業者と一体となった取り組みを推進してまいりたいと存じます。

 また、食品の安全に関する検査機能を持つことにつきましては、現在は食品衛生法に基づき、盛岡保健所による検査を年3回程度行っておりますが、今後、中核市への移行に向けて保健所を設置した場合には、食品の安全に関する機能なども含め検査の充実に努めてまいりたいと存じます。

 次に、空きスペースの活用につきましては、農林水産省との協議が必要であり、これまでも一部、実施してきておりますが、今後とも市場関係者の意向を確認しながら、市場施設の有効活用を積極的に進めてまいりたいと存じます。


 次に岩手競馬についてお聞きします。
 2月20日の全員協議会に提出された『岩手県競馬組合改革実行計画営業策の進捗状況』という資料を読んだ正直な感想は「この実行計画は岩手競馬の再生を目指しているのではなく何かの時間稼ぎをしたいためだけなのではないだろうか」という事でした。というのは、それぞれの営業政策の目的と結果が来年度の方針と結びついていない、まるで思いつきで決めているような、きわめてちぐはぐな印象を受けるからです。例えば今年度『競馬未体験のお客様に対する来場の促進、購買意欲向上』のために町内会及び老人クラブ連合会に対する説明会を行っています。また、まだ実地されていませんが、女性限定競馬入門教室の開催の予定もありました。それについての総括もないままに、来年度計画では20代をターゲットとした営業を行うという方針です。もっと解らないのは、今年度、営業活動の検証のためにアンケートを実施されたようですが、その対象は県と盛岡・水沢市の職員でした。おまけに2月14日の時点では、まだ集計も分析も終わっていないとのことです。この様な報告では、来年度の営業のターゲットを何故20代と設定したのかまるで解りません。盛岡市は財政や雇用という面から『岩手競馬再生の必要性』について主張してきました。市の見解とすればもっともだと思います。しかし、本当にこの様な実行計画の下で岩手競馬を再生することが可能だとお考えなのでしょうか。

 地方競馬に対する国の方針が検討されつつあります。私達はその内容を報道によってしか知りませんが、現在の方向であれば、破綻までの時間をできるだけ延ばしていくという方針は、単に赤字幅を大きくする結果をもたらすだけのように思います。議会改革フォーラムは、来年度の競馬組合への融資は中止するべきだと考えますが、市長の見解をお聞かせください。


市長答弁
 次に、岩手競馬の再生等についてでございますが、18年度は、実行計画に沿いインターネット投票発売を中心とした売上げ拡大への新たな取組に加え、引き続き徹底したコスト削減を推し進めることを主要な取組としているところでございます。まず、売上げの拡大につきましては、インターネット発売により他の主催者レースの購買者も含めて、より広範な購買層の確保が可能になるなど、底辺人口の拡大等が見込めるほか、新賭け式の導入などにより目標達成に向け取り組んでまいりたいと存じております。

 また、コスト削減につきましては、この間の取組により平成15年度と比較しても約40%近い削減を行ってきておりますし、さらに、来年度は原材料や経常的な業務にまでメスを入れ、徹底したコスト削減に取り組むものとしております。

 以上のような取組により再生を図っていくこととしておりますことから、18 年度事業の推進に構成団体としてもできるだけの協力をしてまいりたいと存じておりますし、融資につきましては、昨年度と同様、今現在での組合の資金繰りが大変厳しい状況にありますことから、引き続き融資を継続してまいりたいと存じているところでございます。



 市長あいさつに係る質問の最後に広域連携についてお聞きします。
 1月10日、玉山村との広域合併が行われました。その後も様々な動きがあると思います。今後の広域連携に対する市長の基本的考え方と方針を聞かせてください。



市長答弁
 次に、広域連携についてでありますが,30万都市として新たな一歩を踏み出した今、「新生・盛岡市」のまちづく りを着実に推進するとともに、住民の日常生活圏としての一体化が進んでいる現状や,これまでの合併協議の経緯を踏まえ,隣接町村との広域的連携や行政課題への共同の取組みを進める中で、盛岡市の将来のまちづく りと方向性を同じくする隣接町村と、将来的な地域のあり方について協議し、その帰結として「さらに力強い地域づく りへの想いを共有するに至ったときに新たな合併に結びついていくもの」であると認識しております。

 まずもって,近隣町村との様々な政策課題における連携のあり方について,検討してまいりたいと存じております。



 次に教育委員長挨拶について質問いたします。
 『学力』という言葉についてうかがいたいと思います。教育委員長はあいさつの中で何度かその言葉を使われましたが、この場合『学力』とは、どういう意味の言葉としてお使いになっているのでしょうか。定義を教えていただきたいと思います。

 児童安全対策についてお聞きします。登下校時、あるいは放課後の安全対策は各学校単位でそれぞれの取り組みを行っていると思います。そのそれぞれの経験・情報・知識、そして実践後の効果については、学校間、あるいは地域と共有されているのでしょうか。もし、共有が行われていないとすれば、何が障害となり出来ていないのかを教えてください。


委員長答弁
 私に対するご質問にお答えいたします。
 まず始めに、「学力」の定義でありますが、現段階では学習指導要領で述べられております、「知識や技能はもちろんのこと、これに加えて、学ぶ意欲や自分で課題を見付け、自ら学び、主体的に判断し、行動し、よりよく問題解決する資質や能力」これを含めたものととらえております。

 次に、児童安全対策についてでありますが、教育委員会では、昨年12月作成した「不審者情報マップ」を各校に配布いたしまして、関係機関・団体等の協力を得ながら、保護者とともに「通学路安全マップ」を作成することの大切さや、「子ども110番の家」’等、地域の防犯組織との連携及び小学校低学年の下校の在り方など、具体的に指導してまいりました。

 また、子ども自らが身を守ることも大切であるということから、防犯教育など、安全教育の充実に努め、その内容を、保護者や地域の方にも知らせるよう指導してまいりました。

 その結果、最近では、どの地域においても、PTAや町内会及び老人クラブ等、地域ボランティアによるパトロールなどが導入されるようになり、児童の安全についての認識が徐々に高まってきているととらえております。

 また、各校での取り組みの経験や知識、効果等については、防犯教室の内容を学校報で紹介したり、教育委員会主催の各種会議や研修会等で情報交換をするなどして、その共有化に努めてまいりました。
今後とも地域や学校間の連携を強め、共有化を図ってまいりたいと存じております。

 

 次に、市民との協働について質問いたします。
 これからの財政状態を考えれば、今後も行政だけの手によって公共の福祉を担うのは不可能に近いと思います。市長も就任以来『市民起点の市政』というスローガンを掲げていらっしゃいますが、現実に官民共同の取り組みを進めてみると、官の側でも民の側でも、それぞれ想像し得ない様々な困難が起きてきます。

 一昨年に「青山新駅駅舎を地域に住む人たちの手でつくる事は出来ないだろうか」というご提案が地域の方からあり、約2年間の紆余曲折を経て、1月22日の「青山駅舎のレンガタイルをみんなで貼ろう」という催しが、盛岡市・IGR岩手銀河鉄道・建設業者・市民団体の協力によって実現し200人を越える人たちが参加をいたしました。この企画を通して困難を感じた一番の事は、「同じ日本語を話しているのに、役所の言葉と私たちの言葉が違ってなかなか通じない」ということです。特に最初の頃、お互いにまだその事に気づく前は、今考えれば無駄な時間を使ったなと思う部分もあります。現在、盛岡市では様々な部署で様々な協働の試みが行われていることだと思います。そのそれぞれの経験を共有化し、ある程度『仕組み』として整えることが出来れば、協働の事業がスムーズに進む手助けになるような気がいたします。調査とシステム化を行つもりはないかお聞きいたします。また、この様な仕事の担当は一体どこが受け持つのかお教えください。

市長答弁
 次に、協働の経験を共有化した仕組みについて、調査しシステム化するつもりはないかという御質問でございますが、市では、計画段階から、審議会等の委員の公募、パブリックコメント、ワークショップなどの方法により、市民参画の促進に努めているところであります。

 市が行う事業はハード事業からソフト事業まで幅広く、また、対象となる市民や団体も多岐にわたり、それぞれの事例により事業内容や手法も異なりますことから、画一的な市民参画のシステム化というのは、難しい面もあり「NPO との協働を進めるためのガイドライン」の中で基本的・共通的なフローチャートを示しているところですが、今後、より具体的なものが可能か研究して参りたいと存じます。

 また、「協働したいが、どのようにしたらよいのか分からない」という市民からの疑問に対しましては、市民活動推進課内にNPOなどとの協働についての相談窓口を置いておりますので、ご利用いただければと存じます。


 『協働』についてお話をする際、今年度の大雪について外すことは出来ないと思います。スノーバスターズ等、官民協働を進める、あるいは考える一つのきっかけになったのではないかと思います。市にはものすごい量の除雪の要望があったそうですが、それを一つ一つ点検し優先度を決定してきた担当課の職員の皆様はさぞかし大変だったであろうと思います。地形等の条件が急激に変わることは余り多くないと思われますので、危険な場所や早めに対処すべき場所のデータ蓄積があれば、もう少し仕事が楽になるのではないかと思いました。その様な情報を集める際に、もっと市民の力を利用したら良いのではないか、と思うのです。北上市ではアクセシブル北上が中心になって『e-みちつくり隊プロジェクト』という社会実験を行いました。デジタル映像を送ることができる携帯電話を利用して、道路の危険個所の情報を集め、緊急性のある場所から補修していくという実験です。これは施策としてある程度簡単に行えるものではないかと私は思うのですが、日常的に行えないでしょうか。


〔市長答弁〕
 次に携帯電話を使用しての情報提供についてでございますが,盛岡市の場合,北上市のようなこうした情報は,市民から直接担当課に寄せられますし,職員も通勤途中や外勤時に気づいたときは担当課に報告することとなっておりますほか,市の代表メールでの受信も可能であります。
 こうした情報が寄せられた際,各担当課では現場を確認し,速やかな対応を心がけているところでございますので,現行の方法で十分対応可能なものと存じております。


 私たちは旧来東北各地に存在した『結っこ』を、現代にあった形で復活させる事が、今後の社会の維持のために有効なのではないかと考えています。地域住民の側から自然発生的にその様な動きが広範に生まれる事は難しいと思います。だからこそ行政の側が率先して『市民に対して何を期待しているかというメッセージを発信していくこと』、『協働する市民と目的を共有する事、一緒に反省をし、方針を決定すること』、『協働の場の設定』を意識的に行うべきだと考えます。そのための情報の集中と市民の組織化を行うには、市職員の地域担当制を実施する事が効率的だと思うのですが、お考えをお聞かせください。


市長答弁〕
 次に、「職員の地域担当制」についてでございますが、市では現在、まちづくり懇談会の開催、市民提案箱の設置など様々な取組みを行い、市民あるいは各地域のニーズの把握や情報の収集に努めているところでございます。
 今後とも、市民の声を的確に受け止め、施策に反映できる仕組みを工夫してまいりたいと存じます。
 また、職員に対しましてもそれぞれの地域で、市民として積極的な地域活動に取り組むとともに、地域におけるニ ーズや情報の把握に努めるよう促してまいりたいと存じておりますが、「地域担当制」を制度として導入することは、職員の職務上や服務上の問題等もございますことから、困難なことと存じております。


 ある地域で、町内会が呼びかけて地域づくりワークショップを行う予定があるそうですが、その最後に出し合った要望を『市がやるべき事・市民がやるべき事・一緒にやるべき事』の三つに分ける予定なのだそうです。確かに、その問題の解決を一体誰が担うのか、という事をはっきりと分けて行かなければ、市民の側は「自分たちで解決していこう」という気概すら生まれないかも知れません。一言で言えることではないと思いますが、今後市民に対し『市がやるべき事・市民がやるべき事・一緒にやるべき事』について、市長の考えを明らかにしていくご予定はございませんか。


〔市長答弁〕
 次に、市がやるべきこと、市民がやるべきこと、一緒にやるべきことを明らかにするべきではないかという御質問でありますが、行財政構造改革の方針に基づき、市が担うべき業務を明確にするとともに、「民間でできることは民間に委ねる」という原則に立ち、積極的に民間委託やNP Oを含む民間、地域住民との協働を推進することにより、従来の一方的に行政が提供する方式のサービスから、市民とともにつくり上げる質の高いサービスへの転換を図っているところでございます。

 また、昨年度策定いたしました「NPOとの協働を進めるためのガイドライン」の中の「協働の原則」で、自主性・主体性の尊重を掲げておりますように、市民側の自主性が協働の一番大切な要素であり、その自主性があるからこそ対等な立場での話し合いが行われ、NPOとの協働が実現するものと存じております。

 従いまして、「市がやるべきこと、市民がやるべきこと、一緒にやるべきこと」の振り分け自体は、お互いの立場を尊重した話し合いの中で決めていくべきものであり、その前提として、双方が協働のあり方について正しく理解する必要があると考えております。

 このため、市では職員を対象とした「NPO講座」を実施しているほか、「NPO市民協働フオーラム」や「NPO 市民講座」を開催するなど、市民の皆様の理解を深めていただくことに努めるとともに、「市がやるべきこと、市民がやるべきこと、一緒にやるべきこと」についても、市民の皆様と率直に話し合ってまいりたいと考えているところでございます。
以上、私に対する御質問にお答えいたしました。


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