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出馬決意に当たって-斎藤純

 斎藤純です。
 このたび盛岡市長選に出馬する決意を固めました。このお話をいただいたときから、ずいぶん悩み、考えつづけてきました。熟慮に熟慮を重ねたうえで下した結論です。

 決断するに至った経緯をお話ししたいと思います。
 非常に個人的なレベルの話から始めなければならないので恐縮ですが、私は小説家という仕事を天職といっては言い過ぎかもしれませんが、愛しています。私は絵を描いたり、楽器を弾いたりもしますが、小説はそれらをすべて生かせるんです。
 今の仕事が大切だし、今のライフスタイルを変えるのも厭だ、もの書きというクリエイティヴな仕事が私の領分なのであって、政治は私の領分ではない。まず、そう思いました。それに、政治の世界に入ることは私のささやかな人生設計には入っていないことでした。

 しかし、一方では、盛岡はもっと元気になれるのに、もっといい街になれるのになあ、という思いを強く持っていました。
 13年間あまり離れていた盛岡に帰ってきて、三年目になろうとしていますが、この間にも盛岡の街づくり、盛岡の活性化の一助になればと思い、小さな活動をつづけてきました。また、全国、ローカルを問わず、新聞のコラムやテレビ、ラジオの出演などの機会があれば盛岡の良さをアピールするように努めてきました。盛岡は本当に素晴らしい街だからです。

 私に立候補を要請してきた〈市民の会〉の方々は、そういう面を評価してくださった方々です。実はこの方々との出会いが、私を大きく変えました。何て言うか、とても気持ちのいい人たちで、心から盛岡のことを考えている。自分の利益とかそういうことはまったく考えていない。もっと暮らしやすい、もっと元気な街になってほしいと考え、これまで活動してきた方達です。

 彼らとお会いしているうちに、私は自分のことよりも盛岡のこれからのことを考えるようになりました。いや、いつの間にか自然にそうなっていたんですね。これが大きな変化です。その方々たちと何度かお会いしているうちに、市政もある意味ではクリエイティヴィティ、創造性の領域なのではないかと思うようになりました。
 それならば、私の領分です。

 また、新聞報道などで私の名前が取り沙汰されるようになってから、思いがけないほどたくさんの方から、励ましと応援の声をいただきました。本当にこれは意外でした。私の名前が出てきた時点で、「何を血迷っているんだ、おまえなどに務まるわけがない」と笑われ、お叱りを受けるものとばかり思っていましたから。
 それだけ、盛岡に新しい風を求める声が根強いというのだということを痛感しました。

 私はオートバイであちこち旅をしてまわっていますが、旅を通して盛岡の持っているポテンシャルといいますか、素質のよさを改めて認識することが多いです。ただ、その素質を充分に生かしきっていないように思います。
 私は盛岡らしさを生かした街づくりを理想としています。
街づくりというのは道路を盛んにつくったり、ビルを盛んに建てたりすることではなく、今あるものに目を向け、それらを生かすということです。ですから、街生かしと言ったほうがいいかもしれません。

 では、盛岡らしさとは何かというと、歴史と伝統、自然、そしてそれらに培われた人間性です。これらを総合して文化と言っていいと思います。観光に代表されるように文化も産業のひとつとです。ですから、私は『文化産業』と呼びたいのです。そして、盛岡は生産都市ではなく、流通都市です。『文化産業都市』であり、『文化流通都市』として充実していくことによって、盛岡は活気ある街になると信じています。

 しかし、今、正直申し上げて市政は疲弊し、停滞し、閉塞していると私は感じています。盛岡は素晴らしい街だと何度も申していますが、家にたとえると、緑溢れる庭を持った、いい家です。でも、どんなにいい家でも、窓をしめきったままでは、中の空気が淀んでしまい、住んでいる人の気持ちも暗く沈んでしまいます。

 私はこの家の窓をあけはなち、空気の入れ替えをしたいと思っています。窓をあけることによって、外で話している人の声もたくさん聴こえるようになるはずです。
 私は「前例」をいっぱい作ります。前例がないという言い訳や逃げは絶対したくないからです。 盛岡市には優秀な職員がたくさんいます。また、市民から選ばれた市議会議員がいます。私のまわりにも優れたアイデアと行動力をもった市民がたくさんいます。そういう人たちの声をどんどん生かし『文化産業都市』としての盛岡を育み、市民の皆さんが誇りに思える、豊かな気持ちをもてる、そんな盛岡の街づくり・街生かしに取り組んでいきたいと思っています。

これまでの市政で全く血の通っていなかった「当たり前のこと」をまずはきちんとやります。

隠し事はしません。−徹底した行政の情報公開、積極的な広報を推進します。
ちゃんと聴きます。−施策立案段階で市民へのヒアリングを徹底して行います。

ちゃんと説明します。−誰もが理解できる言葉で説明し、わかってもらう努力を惜しみません。
誤りを認めることを恐れません。−実状に合わなくなった計画や施策は勇気を持って凍結・再検討します。
無駄遣いしません。−無駄を省き、借金漬けの財政を指標を掲げて改善します。

あたりさわりのない「政策」を声高に論じるより、まずは聴くことから始めたい。
私は街へ出ます。
皆さんの声を聴きます。
そして全身で考えます。

政策・公約の基本形・骨格はすでに多くの市民・仲間たちと構築をしています。さらにより多くの市民の声を聴くことでそれに肉付けをし、血を通わせ、確信を持った上で発表する予定です。




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