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平成13年6月1日
インターネットに関する懇話会委員 各位
インターネットに関する懇話会
座 長   本  宮  秀 孝
 懇話会の検討結果報告書

 本懇話会で検討いたしましたことにつきまして、別添のとおり報告書を作成いたしましたので送付い
たします。
 なお、本報告書につきましては議長及び議会運営委員会に本日付をもちまして報告しておりますことを申し添えます。



 
 
 
 
   インターネットに関する懇話会検討結果報告書

 
 現代は情報化社会といわれ、インターネットなどの情報収集力及び発信力はこれまでの常識を覆すものともいえます。これを利用して私たち議員が、その活動を発信していくのは、これからは当然の時代になると思われます。また、議員は市民の代表として議会活動に携わっていることから、その活動内容の−層の情報公開が求められており、そのための手段としてもインターネットはこれから重要なものになると考えられます。
 これまで、議会では情報公開として平成11年に委員会を原則公開とし、公文書の公開も行ってきました。さらに、昨年は市議会ホームページを開設するなど積極的に対応してきました。しかし一方、ホームページなどインターネット上のルールについては倫理的な面も含め、社会的な問題になっているのも事実です。これはインターネットに対応する法律が明確でなかったり、あいまいであるというような急激な先端技術社会の発展により起こり得る事象と考えられます。よって本懇話会では、憲法に規定されている表現の自由を大前提に盛岡市議会議員としてのインターネット利用についてルールづくりが必要であると考え、次のような意見を取りまとめました。なおこれらは、決まりや規則という扱いを求めるのではなく、議員としての責任と見識を原則にしながら紳士協定的なものとしての申し合わせ事項という扱いにしていただきたい旨を念のため申し添えます。
 
1 議員のホームページの在り方
 
 インターネット上にも、著作権や肖像権の侵害、商標の無断使用、プライバシーの侵害を行わないなどの法律や規則を遵守するという一般的社会と同様の義務があります。
 議員がインターネットで議員活動する場合において、上記事項を前提とした上であれば、原則的に自分のホームページに掲載する事項は自由と考えられます。
 しかしながら、それぞれの組織にそれぞれのルールがあるように議会にも先例集等議員相互の申し合わせ事項であるルールがあり、議会として引き継がれてきております。
以下、議員のホームページと議会ルールに関して確認した事項を記することとします。
 
(1)本会議及び法定の委員会は、条例で公開と定められており、それぞれの責任により自分のホームページにその内容を載せることは、妨げるものではありません。
 ただし、各議員の採否については、現状の採決方法ではその特定ができないことから議員個人のホームページに掲載することは難しいと考えられます。しかし、採否については議員活動において重要なものでありますので、議会として採決方法を検討するなどの対応が必要と思われます。
 
(2)(1)以外の会議について特に議会の内部問題を扱うようなものについて、意思形成過程で当事者である議員からの内容の発表は、恣意的に流されることも考えられその結果、自由な議論の妨げになりかねません。このことからある程度の方向性など確認事項が出来上がるまでは、ホームページ上での掲載は控えるように申し合わせすることが望ましいと考えられます。ただし、第三者であるマスコミなどへの対応は、従来どおり会議冒頭に諮った上ではありますが、積極的に公開するような対応が望ましいと考えます。
 
(3)ホームページなどは文字による情報伝達であり、他議員の発言の一部だけを掲載するのは発言者の真意が正しく伝わらず事実誤認を生じる可能性があります。発言者氏名を挙げてホームページに掲載するなどは控えるような申し合わせが望ましいと考えられます。会義録、概要書は文書公開されており、それらを紹介することも考えられます。
 
(4)新しい時代の情報発信手段であるホームページなどにこれまでの議会ルールが適当なのかを検討するとともに、これからの時代に適合するものへ変えていくことも必要と考えられます。これらの議会ルールを整理するために、全体で勉強会を開催するなどの検討が必要ではないかと考えます。
 
2 市のホームページ掲示板と議員とのかかわり

 市のホームページは、その在り方を7月に向けて検討中ということであり、その結果を待つことにし、それまでの間は議員それぞれの見識と責任で対応することにしたいと思います。
 なお、議員個人のホームページと議会ホームページのリンクについては、公職選挙法への留意は必要ではあるが、推進するべきであるとの意見が大勢を占めておりました。ただし、議会ホームページからリンクできるのは、議員が責任をとれる議員個人または会派のホームページに限ることにし、政党や団体のものは除くというような申し合わせが必要だと考えられます。
 
3 セキュリティー対策

 セキュリティーについてはウイルス対策などがありますが、技術的な側面が多いとともに個々で対策を講じることも必要であります。議会として対策が必要な場合は、問題発生時に議会運営委員会で協議し、当懇話会のように何らかの検討の場を設置するのが望ましいと考えられます。
 
4 インターネット等に関する問題発生時の対応

 問題の捉え方とその判断などについて対応が必要になると考えられますが、3と同様に具体的な事案が発生したとき、専門家を入れた第三者機関を設置するなど議会運営委員会で協議の場を検討することが望ましいと考えられます。
 
5 その他インターネットに関すること

 2回にわたる会議の経過で、その他のこととして以下の3点について発言がありました。

(1)インターネットについて、市改調査会などで議員全員を対象にした勉強会を開催する場を設け、議員全員がなるべく等しい知識を共有できるよう検討してほしい。

(2)情報技術(IT)についてはこれからの市政課題にも重要なものと考えられることから、特別委員会の設置も視野に入れることも必要ではないか。

(3)議会ホームページに市民が直接、意見を言えるようなシステムを考えてほしい。
 

 以上、インターネットに関する懇話会における検討内容について報告いたします。議長およぴ議会運営委員会におきましても、よろしくこの結果について、お取り計らいくださいますようにお願いします。

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